2001・キャンプ日記(U) - 塚本光弘さん
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■キャンプ期間 2001年6月29日〜、7月6日〜
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"特配員"だより
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【このページのキャンプ場】 森林公園びふかアイランド グリーンパークぴっぷキャンプ場 岩尾内湖白樺キャンプ場 | |
6月29日(金) 晴れ時々曇り 森林公園びふかアイランド(コテージ)
【写真1】2階ベッドルーム
【写真2】設備はよい
目の前は200円のフリーサイトでオート可。芝ははげていて少ないし、水はけもそれほどよくはない。混雑時の場所選びは不可能だろう。しかし今はいい。本州からも沢山の車がきている。好きなレイアウトで2〜3連泊以上はあたりまえと思うくらい皆くつろいだ雰囲気である(写真4)。
コテージと温泉が向かい合い、その間にフリーサイト。右にはチョウザメ館や個別サイト、左側にはR40号線と道の駅がある。秋にはここで地物の農産物も販売するが、私は「クリじゃが(品種名・きたあかり)」を毎年買っている。ホクホクで黄色の甘いものである。この秋にはまた買おうということになった。
夕食はコテージ前の駐車スペースで魚介類の炭火焼き。体調がいいとはいいながら義父の旺盛な食欲に、内心ヒヤヒヤしながらの団欒だった。
義父の就寝後、残りの3人は話に没頭。時計を見た時は深夜2時。その後不明。
【写真4】遠来の客。みなくつろいでいる
【写真3】カヌーができる。チョーザメは?
6月30日(土) 晴れ ・・・・・ 帰宅
表のフリーサイトでも三々五々朝食の準備をしているが、最近は飯ごう炊さんの風景が見えなくなった。焚き火禁止のところが増えたせいもあるのだろうが、アウトドアショップにはまことに多様な炊事用品があり、その多様性と便利さが受けているのだ思う。私にとっては浅川さんやサイバーフレンドからいただいた、カセットガス炊飯器の情報が頭をよぎっているのだが・・・。
今夜は義弟が私の所に泊まるので9時30分出発。
旭川から美瑛・富良野を経由して滝川からR275へ入る。美瑛・富良野のラベンダーは咲き始めたばかりでいまいち。観光客も情報を見ているのだろうか、人出はまばらである。7月中旬の混雑ぶりが思いだされる。
途中、月形町の温泉「ゆりかご」を義弟にすすめる。温泉大好きで車には常に入浴必需品が積んであり、看板さえ見たら必ず寄り道するくらいである。温泉に泊ま った翌朝、カラスの行水程度しか入らない私とは正反対である。
帰宅は15時10分。睡眠時間のせいだろう、今日の運転はいささか疲れた。
7月6日(金) 曇りのち雨 グリーンパークぴっぷキャンプ場
【写真5】広いパークゴルフ場。手入れは良い。
【写真6】炊事場とカーサイト。段になっている。
【写真7】フリーサイト。雨天には少々つらいかも。
【写真8】温泉とスキー場。手前は多目的広場。
怪しい雲行きだがせっかくとれた休暇である。ままよとばかりに強行した。9時出発である。本当は昨日出発する予定だったが、全道的な大雨でとうとう足止めになったものだから、今日こそ何が何でもという気持ちだった。北海道は広い。局地予報は当たらない。目的地はきっと降っていないかもしれない。ということで、呆れ顔の妻をせきたててとにかく出発した。
札幌から当別までは大丈夫だったが、その先はかなりの降りだ。ワイパーを高速 にしても間に合わない。妻に愚痴を言われるわ、速度も出せないわ、昼食の場所も 決まらないわ・・・。
目的地到着は14時過ぎ。受付のお嬢さんの笑顔が「お気の毒に・・・」と言っているようだった。昨日の予約を変更してもらったばかりなのでなおさらだったのだろう。カーサイト一泊1000円。北海道はこの料金が普通である。この料金体制を続けてくれるよう、関係者に言っておいてくださいと頼んだ。雨は気持ちだけ小降りになっているが、それでも傘なしで歩き回るのは無理。
ここのメインはパークゴルフと多目的広場だと、一目でわかるレイアウトである。そしてキャンプサイトは隅の方、申し訳なさそうにちょこんと・・・。
昼食は抜き。車中でしばし空をながめる。炊事場とトイレに最短距離のカーサイトを選んだが、3カ所ともすべて新しい。また芝もしっかりしているし水はけもよいようだ。芝刈り機の跡もまだ新しく手入れの良さが伺える。しかしフリーサイトはカラマツ造林地の中で、落ち葉が分厚く堆積していて水はけの悪そうな窪地になっている。ここのテント設営は無理だろう(写真5〜7)。
目を転じると大きな温泉(風呂)があり、そのすぐ奥にはスキー場とロッジが見える(写真8)。全部町営の施設だが施設維持にもかなりの経費が投入されていると聞いている。議会も町民も、利用者が多いので特別な反対はしていないとも聞いてはいるが・・・。
灰一色の空が変化し雨が止んだ。白い雲とわずかだが青空も見えてきた。明日の予報は悪くない。さてタープを広げようかどうしようか。まてよ、今日の利用者は我々だけと受付で言っていた。しからば炊事場で店開きをしようか。明朝の早立ちを考えると何度も階段の上り下りはしたくない。貸し切りを許してもらおう。
ガス・炭・食器・食材その他を運び上げたが風が少し出てきた。気温を見ると14.3度だ。寒さが気になる。炭火で暖をとりながら食事の時間は短めに。今夜のオンザロックは車中で飲もう。生ゴミ・紙くずも小袋で間に合う。持ち帰りなので水気を切って密封する。片づけは早かった。
車のヒーターを入れる。ラジオを入れる。そしてグラスを満たして今日の締めくくり。明日の天気予報はまず安心だ。早く出発してゆっくりできる時間をとろう。
今日のメモを書き終えたら21時。妻はすぐ軽いいびき・・・。
7月7日(土) 曇り時々晴れ 朝日町「岩尾内湖白樺キャンプ場」
起床は5時45分。まわりではすでに5人の作業員がローンの手入れをしている。利用者が来る前の通常業務か。よく見るとパークゴルフ場の面積がやけに広い。これに比べると、キャンプのスペースはやはり申し訳程度にくっつけただけとしか言いようがない。
温度計は見なかったが今朝は風もなく暖かい。空も曇ってはいるが雨の心配はなさそうである。わりとゆっくりした朝食。おかずのキュウリと白カブの糠漬けが美味い。妻が5日の夜漬け込んだというだけに、塩加減と香りがちょうどよい具合である。明日の朝まで変わらず置くためできるだけ冷やしておこうとは妻の話。
8時10分出発。受付のお嬢さんが笑顔で手を振ってくれた。又来てくださいと言ったのか、ご苦労様と言ったのか。こちらはハンドルを持ったまま笑顔で軽く会釈・・・。
昨日の道(R40)を少し戻って愛別町市街へ。フィルムと調味料少し、それに妻のおやつ?を買う。ここからR101を進むが途中に愛別ダムがある。峠のトンネルをすぎると朝日町だ。左手に岩尾内湖が見えてくる。そしてR61の合流点で士別・下川方面に左折。すぐ岩尾内湖に面して作られた大きな駐車場と、これも大きな立て看板が目にはいるが、キャンプ場はここではない。さらに500mほど進んだところにキャンプ場という道路標識があり、そこの左側ゲートが入り口である。士別市から入ると間違わないだろう。
9時10分到着。愛別市街からの所要時間は30分ほどで距離は30kmである。途中はやはり「熊出没注意」の看板が多かった。
【写真9】ステージ広場と炊事棟。カーサイトからは遠すぎるかも。 |
【写真10】車の乗り入れ自由。左端は新しい管理棟 |
【写真11】ツツジの花は終わっているが株は大きくなっている。 |
【写真12】はぎ取られた樹皮。黒いベルト状に見える。 |
ここ岩尾内湖白樺キャンプ場は予約も受付も不要。キャンプサイトは2カ所に分かれているが、1カ所は樹木の多い公園をそのまま転用したように見える。車の乗り入れも可能だが傾斜地のため利用者は限定されるようだ。元々はダムサイトの公園だったらしい。ステージ広場と大きな駐車場がそれを伺わせている。炊事場と古いトイレがある(写真9〜10)。
今日利用するもう一方の新しいサイトは、手入が行き届き芝の状態もすこぶるよい。緩やかな凹凸があるくらいだが、しかし歩いてみると全面から水がしみ出てきたのには困った。昨日の雨だろうがしみこんでいないのは粘土地だからか。
管理棟は本当に新しく、まだ周囲の排水溝工事をしているくらいだ。水洗トイレ・身障者トイレ・シャワールームも完備している。売店の商品種類も割合豊富だ。またここからだと1棟しかない炊事場は遠く、この不便さが何とも言い難い。もう一棟是非ともほしいところだ。
タープを張る。張り綱調節具は木製の自作もの。9ミリの丸ピンと1100グラムのハンマー。ビンビンに張り上げたがポールがしなっている。あわてて調節した。
テーブルを出し、ポリタンクに水を汲んでくる。蚊取り線香を5本周囲に置く。煙が少したなびく程度しか風はない。陽が射してくるとタープ越しでも熱気が感じられる。
湖水ではモーターボートや水上スクーターのエンジン音。秋の深まるまで続くのだろうが、やはりこれはうるさい。7月20〜21日はここの湖水祭り。歌手のため、これらのボート遊びは禁止されるだろうが、他の日では静かなキャンプは期待できないかもしれない。
10時過ぎにまわりに4つのテントが開いた。それぞれの静かな話し声と動きが気持ちよい。シラカバの光沢のある葉に反射する光を見ていると、いつしか寝入っていた。
昼食は「冷やしラーメン」。定番の添え物である錦糸卵やキュウリの千切り・ハムや紅生姜などは一切なし。スープだけで終わらせた。好きなものはこれで満足できるのだ。
食後カメラを持って周辺の散策。湖岸にはサイクルロードがある。小沢の流れ口は、どこも整地してアヤメ畑が作られている。ツツジも沢山植えられている(写真11)。私はササ藪の中からワラビを数本採取。今晩か明日のおかずにするつもりである。妻は若くて大きなササの葉を10枚ほどとった。「笹団子」を作りたいらしい。
ここは名前のとおりシラカバが多い。しかし、白い樹皮はいたるところではぎ取られ、焦げ茶色の内皮のひび割れが痛々しい。炭や薪の点火用に使うのだが、枯れ木ではなく生木(なまき)であるだけにいっそうの腹立たしさを感じる(写真12)。
夕食。七輪で芝を焼かないためにブロックを敷き込む。メニューはシャケのチャンチャン焼、塩ホルモン、イカのゴロ焼きがメインだ。アスパラと糠漬け、それに余り物で作った少しのチャーハンをおかず?に。食後のフルーツは、やっと安くなってきた道内産のサクランボだが、なんとなく今年は甘みが少ない。キャンプ中は食事のバランスなど特別考えたことはないが、まさにそのような・・・。
場内の照明が点灯したころ、今度はフキをとりにいく。北海道のものはほとんどがラワンブキの仲間で、環境がよければ根元の太さが10センチ以上、高さが150センチ以上にもなる。勿論葉の直径も傘くらいにはなる。根元を切ったとき、多量の水が出てくれば文句なし。真っ青で肉厚な証拠である。青色といっても実は黄緑色なのだが、我々はこれを青ブキと言って選別している。しかし同じ所で2年もとり続けると3年目には赤ブキに変わる。スーパーなどに並ぶのはほとんどがこの赤ブキの加工品にかわってしまったようだ。山菜ブームがこんな所にも影響しているのである。
たった一本だが青ブキの柔らかいものを見つけておいたので、沢山の中からでも探すことなく切り取れた。これはあすのみそ汁の実(具)にする。ワラビとフキを適当に切って軽く茹でる。これで少し灰汁抜きが出来たはずだ。あとは冷水にいれておくだけ。しかし重曹がないのでワラビは若干のえぐみが残るかな?
テントが増えた。私たちの他は13張りだが、2張りで一組というグループもいる。そこにはビーグル犬(と思った)が2頭、リードは無いのかテントの周りを自由に走り回っていた。
飼い主曰く、よその犬と遊びなさい。その連れも曰く、人の中で暮らしているから無理だろう。何というやりとり・・・。間もなくその1頭が幼児に飛びついた。噛みついたのではないようだが火のついたような鳴き声が他のキャンパーを驚かした。幼児の親と飼い主が引き離したが、周囲の冷たい視線などなにも感じないのか、グループの中にからは笑い声さえ聞こえていた。20代から60代までと思われる男女(男3、女5)で、話し声も話の内容もあたりをはばからないものだったが、思考もそのようだったのか。
この犬、そのうち私たちの所にもじゃれついて来るか。来たら思いっきり怒り付けてやろう。犬好きな自分だが、そんなことまで考えた出来事だった。
(その後談。トイレに行く飼い主の足元には、まだリードのないままの犬がまとわりついていた。続いて私もトイレに。入り口で主人を待つ犬と視線があったが、ジッと見つめる=にらんでいたのかな=私を避けるようにして後ろ向きに座り込んでしまった。勝った ! ▲◇☆ ? ・・・妻にはひんしゅくをかった・・・)
炭の残り火を見ていると昔飼っていた愛犬を思いだした。しかし深く考えないように一気にグラスを空ける。21時過ぎ、ホンの一瞬だが、木の葉についた水滴のような雨がタープをたたいた。明日の予報に雨はない。安心して寝られる。
7月8日(日) 雨 ・・・・・ 帰宅
6時、とにかく朝食だ。先にみそ汁をつくる。フキ独特の香りはこれも又独身時代の田舎暮らしを思い出させてくれたが、今は田舎でもこうしては食べなくなった。今や都会のみそ汁なのである。ワラビは思ったほどえぐみはなかった。多分若い茎だからだろう。このワラビは3倍酢に一晩浸けて食べても美味しい。
食事が終わると妻がソワソワと片づけはじめた。まだいいのに、と思ったがこんな雨では無理もないか。整理しながら片づけ、あとはタープだけになった。雨の勢いはまだ衰えないのでとりあえず車中へ。しかし恨めしい。
付近のキャンパーは既に食事抜きで帰った人、ままよ?と寝ている人、遠い炊事場で調理する人など、思い思いの姿がチラホラ見える。
妻の方がしびれを切らした。ウインドブレーカーを2枚重ね着して、さあ片づけようと促された。タープなので雑に丸めても大きくならない。底付きのビニールかごに入れて完了。
分別のゴミボックスが3個あったが、缶・ペットボトルだけはボックスの中に入れず、その前に並べて置くように書いてあった。分別が厳しいのだろうか。
8時キャンプ場をあとにする。士別経由より昨日のルートが最短距離だ。R40に出ればいつものコース、旭川・滝川・新十津川からはR275。雨は当別町まで降っていた。その先月形町で昼食。
帰宅は13時30分。札幌市内の雨は早くに上がったのだろう、道路も畑も水たまりは見えなかった。タープはすぐベランダへ。約2時間半くらいで乾燥した。