2001年 キャンプ日記 - PART I

こだわりキャンプ術 トップページまとめ編 目次2001年 キャンプ日記 - PART I | PART II | PART III Updated: 2013.7.11
■ 私たちの北海道キャンプ旅行日記です。
期間:2001年10月6日〜10月16日(11日間)

1ページにまとめた記録のサマリーは こちら です。

このページの目次
日程 ......... PART I
10月4日(木) 準備
10月5日(金) 準備
10月6日(土) 出発・フェリー
10月7日(日) 苫小牧→東神楽
10月8日(月) 大雪・中岳温泉
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持ち物リスト
記録のまとめ方
キャンプ場ガイド
【日程】  2001年キャンプ日記 - PART I
2日前前日初日(1日目)2日目3日目
10月4日(木)10月5日(金)10月6日(土)10月7日(日)10月8日(月)
準備 準備 Part II
不足品の補充積み込み出発・フェリー→苫小牧→東神楽大雪・中岳温泉

プレリュード
2日前

10月4日(木)

≪ 追加・補充品 ≫
  • 毎年買うのは燃料のホワイトガソリン。 今回は Coleman の1ガロン缶2個(1個1,380円)を購入、昨年残った1缶とあわせて3缶持ってゆくことにした。 ガロン缶は輸入品で国産の4リットル缶より安い。最近アウトドアショップでは良く見かける。

  • ランプのマントルを補充。 マントルはランプにショックを与えると壊れやすい。常に2〜3個の予備を持つようにしている。

  • は新しく買うほうが多い。目薬など前回(1年前)のものが手付かずで残っているときがあるが、不安なので新しく買い換える。 ランプの予備マントルも追加しておく

  • フイルムは今回はリバーサルを主にネガを副にした。 リバーサルはKodak の EKTACHROME DYNA High Color 36枚撮り5本入りを1箱(3,180円)。 ネガは富士のSUPERIA 400 36枚撮り3本入り1箱(1,380円)
  • 毎年、夫と妻のそれぞれのスケジュールかなかなかかみ合わず、日程を決めるのに苦労する。 今年は特にはっきりせず、出発日が決まったのが2日前の今日だった。

    日程が決まるとあとは早い。 まずは持ち物をチェック。
    キャンプ道具はすべて一ヶ所にまとめて仕舞ってある。 すべて居間に持ち出し、テント、タープ、寝袋などの大物から、マッチや薬などの小物まで、「持ち物リスト」を片手に一つ一つ点検しながら確認する。

    夫婦でキャンプに行くようになり10年も経つとキャンプスタイルも安定してくる。 新たに買い足すものは消耗品類が主になってきた(右→)。
    10月になるとアウトドア用品を扱っている店は少ない。 それでも、近くのドイトでホワイトガソリンやランプマントルは手に入れることが出来た。

    前日

    10月5日(金)

    電話でフェリーの予約をする。 昨年2等寝台でまあまあだったので今年も同じにする。

    昼過ぎから車に積み始める。 すべての道具や備品を「持ち物リスト」で確認してから車に積み込むのがポイント。 確認しないで積み込むと「XXは積んだかな?」というような疑問が生じ、不安になり、せっかく積んだものを全部おろしてチェックする羽目になる(「キャンプ用具を積む」参照)。
    荷物を積み込むのは妻がうまい。私が積むとすっきり入らず、積み残しがでる。

    テントはどれを持ってゆくか、迷った。 2000年秋、ひょんなことからコールマンの「スカイルーフ」を買ったので前からあった小川テントの「コルディーレ」と2つ、それぞれ、長所と欠点がある(キャンプの持ち物 - テント比較参照)。 決めかねたので両方持ってゆくことにした。(2つともルーフキャリアーに積む。写真→)
    暗くなる前にすべて積み込み終わった。

    1週間以上家を留守にするのは今回が2度目。 誰もいないとペットの世話をどうするか、問題になる。  昨年同様、犬のシャーリー(ゴールデン・レトリーバー)は庭に放し飼いにし、夜、近くにすむ長男がエサをやることになった。  猫のチョロは玄関に段ボール箱でベッドを作ってやり、エサと水の補給はお隣さんに頼んだ。

    夕方近くのスタンドでガソリンを満タンにする。 走行距離を正確に計算するため出発直前に満タンにしておく。 リッター95円
    家の中を掃除し、残っている洗濯物をすべて洗い、乾燥させる。

    22:30 すべての準備を終え、翌朝2:00に目覚ましをセットし一眠りする。

    1 日目10月6日(土)自宅→東京→茨城県・大洗港→フェリー

    午前
    2:00

    ■ 起床

    ≪ 出発直前チェック・リスト ≫
  • 2階のトイレの元栓を止める
  • 洗濯機の蛇口を止める
  • 乾燥機のコードをコンセントから抜く
  • 湯沸しポットのコードを抜き、中の湯を捨てる
  • 冷蔵庫は中身を出来るだけ空にし、コンセントは入れたままにする。
  • 雨戸は少し開けた状態にしておく(締め切らない)
  • 猫のチョロを玄関に設けた臨時ベッド(段ボール箱)へ移す。
  • 車を駐車場から道路に出し、代わりに駐車場に植木鉢を並べる
  • ガスの元栓を締める(戸外)
  • 目覚ましの音とともにすぐ起きる。 3時間あまりしか寝ていないので頭はすっきりしないが、緊張しているせいか体は良く動く。
    朝食は車の中で食べることにし、妻がおにぎりを作る。
    出発間際、短時間にすることがいくつもある。 昨夜作ったチェックリストをもとに、一つ一つ片付けて行く。
    3:15

    ■ 自宅を出発、大洗港に向かう

    夜明けまでには2時間以上ある。空は真っ暗で曇っている。 車に乗る直前にペットのチョロを玄関脇の臨時ベッドへ移す。箱の中でじっと見上げている。何かを察しているのだろう。 これから走るルートは「自宅→横浜→湾岸道路→三郷→大洗港」、3〜4時間のドライブになる。
    4:15
    有明通過 - 数年前までは有明から苫小牧や釧路行きのフェリーがあった。自宅からフェリー港まで近いので何度か利用したが、今は廃止された。 木場で左に回り、三郷JC経由で常磐自動車道路に入る。まだ暗い。
    5:00
    常磐自動車道の「千代田パーキングエリア」で一休み、眠気予防にコーヒーを飲む。 空が少し明るくなったがまだライトは必要。 あたり一面霧が漂っている。
    6:00
    友部JCで常磐自動車道から北関東自動車道に入る。 やがて真正面に陽が昇ってきた。真っ赤な色をした、大きな太陽だ。 まぶしいいのでスピードを落としながら、しばらく感動的なドライブが続いた。
    6:15

    ■ 大洗港に到着

    水戸大洗ICで一般道路へ出て、まもなく大洗港に到着。 明け方だったので途中渋滞が全く無く、自宅から3時間で着くという、効率がいいドライブだった。

    ● 自宅を真夜中に出で大洗港で仮眠をとるか、自宅で仮眠を取って早朝出かけるか?
    朝9時大洗発のフェリーは苫小牧港に早朝着くので、北海道での第1日目を有効につかえる。 しかし我が家の出発時間が中途半端になる。 自宅から大洗まで3〜4時間のドライブなので、前日寝ないで走り大洗港で仮眠を取るか、自宅で仮眠を取ってから明け方に出発するか、二つの方法が考えられる。
    昨年は仮眠を取らず、0:30に自宅を出発し、大洗港に4:00に着いた。途中、運転中に眠くなり困ったが、今年はそのようなことはなかった。仮眠をとってから出発するほうがよさそうだ。
    6:25

    ■ 乗船手続き

    ターミナル・ビルの前に車を止め、乗船手続きをする。 このとき車検証、JAF会員証、クレジットカードなどを忘れずに持ってゆく(フェリーの乗船手続きについては「フェリーの楽しみ」を参照)。 ビル内にはすでに数人が手続きをはじめていた。
    フェリー料金(2等寝台料金、JAF割引適用)
    車(及び私)18,100円
    8,000円
    合計26,100円

    乗船票(乗船名簿)に住所、氏名、フェリーの等級、予約番号などを書き、車検証と一緒に窓口で乗船券を購入する。 料金は2等寝台、大人2人、車1台(4m未満)、JAF割引を適用して片道26,100円だった。昨年より1,900円上がっている。(明細→)
    手続き終了後2人とも再度車に乗り、「苫小牧行」と指定された場所に車を置き、船内に持ち込む荷物を整理する。 (フェリーに乗るとき持ち込む荷物についてはキャンプ用具を積むを参照)
    やがて日も差しはじめ、乗船する車も並び始めた。(←写真、奥にターミナル・ビルが見える)
    7:55

    ■ 車が先に乗船

    2人とも再度ターミナル・ビルに戻り、2階の待合室で乗船のアナウンスを待つ。
    フェリーに乗るときは車(+運転者)と同乗者は別々の乗船口から乗る。 車を積み込むには時間がかかるので車(+運転者)が先に乗り込む。
    車の乗船アナウンスとともに私は車に戻り、車を運転して「車両乗船口」より乗船、妻より先に指定された部屋に入った。 今日の船は「えりも」、部屋は313AおよびBである。

    ■ 期待はずれの部屋

    部屋といっても2等寝台は個室ではなく、上下2段ベッドの4人部屋になっている。 古い船なので部屋ははっきり言って「粗末で汚い」。 カーテンは汚れ、留め金もいくつか外れている。 上のベッドはほとんど使っていないらしくしみだらけだ。最近掃除した形跡もない。
    このフェリー会社は親会社に買い取られ商船三井フェリーと名を変えた。 顧客サービスもよくなるのではと期待したが、少なくとも2等寝台はよくない。 この部屋では「快適な船の旅」には程遠い。
    なぜか汗をかくほど暑い。 形容しがたい、いやな臭いがする。(この臭いはやがて消えた。鼻が麻痺したのかな?)
    やがて妻が乗ってきた。 部屋の悪さについては妻も同感で「帰りは1等にしよう」ということになった。

    ■ 定時に出航

    9時に出航。 最近は船旅に慣れすぎてしまい、出航時に甲板に出て外を見ることも無くなった。
    昨夜からあまり寝ていないのでビールを飲んで一眠りしようということになった。 缶ビールは船内の自動販売機で売っている(350ml:300円、500ml:400円)。 プラスチックのコップはフロントで分けてくれる(1個10円)。
    11:30

    ■ 持ち込んだ食料で軽い昼食

    一眠りしたら昼食の時間になっていた。 昼食は船内のレストランでできるが2人ともあまり食欲がない。 持ち込んだフランスパン、バナナ、ビール、コーラなどをもってロービーに行き、禁煙コーナーのテーブルで食べた。

    ■ キャンプ日程を決める

    昼食後、同じ場所でいよいよ 仕事 に取りかかる。仕事とはキャンプの日程をつめることである。 家を出るときは行きと帰りの日程が決まっているだけで、ルートもキャンプ場も決まっていなかった。
    ≪ フェリー・夕食のメニュー ≫
    サラダ(レタス、プチトマト、赤たまねぎ、マッシュポテト)、 揚げ物、 貝柱、エビ、魚、 煮付け(ジャガイモ・にんじん)、 漬物類、 ご飯、 味噌汁、 飲み物(お茶、コーヒー、ジュース)、 フルーツ、 デザート(果物、大学いも、大福)

    ドライブマップ、キャンプ場ガイド、オートリゾートガイドや北海道全図を広げ少しずつ決めてゆく(「計画の立て方」参照)。 ここに行こう、あそこに行こう、となかなか決まらない。 キャンプ・テーマがはっきりしていないせいか。
    午後
    5:30

    ■ レストランの夕食はバイキング

    夕食はフェリーのレストランで食べることにした。 バイキング方式で大人1人1600円。 料理は豊富にある。パンがないのは以外だった。(右表→)
    味はどれも似ているが、おいしい。昨年の印象より良い。 食器は相変わらずプラスチック、これはどうもいただけない。
    テーブルは7割がた埋まっていた。 乗客は少ないかと思っていたが結構いるようだ。
    食堂のインテリはこぎれいにまとまっていて、手入も行き届いている感じだった。スタッフは笑顔でサービスはいい。まあ満足した夕食だった。
    7:30

    ■ フェリーの風呂

    船内の風呂には乗船時から入れるが、終りが早い(9:00〜20:00)。 出来れば寝る前に入りたい。
    ≪ 今年のキャンプでしたいこと ≫
  • きれいな紅葉を見る、写真に撮る
  • 一度も利用していないキャンプ場を1〜2ヶ所まわる。 キャンプ場は妻の好みを優先する
  • 大雪・中岳温泉(出来れば旭岳)に登る
  • キャンプ場で知り合った人々に会う

  • 船内には風呂が2ヶ所ある。一ヶ所は「展望風呂」といって外が見えるが、利用した部屋の近くの風呂は何も見えない。
    浴槽は10人ぐらいが一度に入れる大きさで、ステンレスでできている。きれいに手入れされている感じではなかった。
    シャワーは出が良く、快適だった。さっぱりした。
    8:00

    ■ 日程の詰めを続ける

    風呂あとのビールを楽しんだあと、日程の詰めを続ける。
    今年は「いつ、どこへ、何しに行く」というはっきりした目標がないので、固定点がない。 したいことを再度まとめてリストし(右表→)、いくつかの案の中からやっと最終案を決めたのは 11時過ぎだった。

    明朝は5:15に苫小牧港に着く。 20〜30分前にはロビーで待機できるよう、4:00に目ざましをセットした。

    1日のまとめ 走行距離: 200km宿泊: フェリー

    2 日目10月7日(日)苫小牧港→日高→富良野→十勝高原→東神楽

    午前
    4:00

    ■ 起床

    船旅には慣れているつもりだったが、熟睡できなかった。 部屋が暑すぎたのが原因だろう。
    今回の2等寝台には部屋の入り口に小さな洗面コーナーが付いている。 4人(満員のときは8人)で共同利用することになるので洗顔は手早く済ませ、荷物をまとめる。
    その間、下船のアナウンスがあった。
    4:45

    ■ ロビーに集まる

    荷物を持ってロビーに集まる。 すでに何組か来ている。 エレベータの前に並んだり、ソファーでタバコをすったり、立ち話したり、それぞれ思い思いに下船のアナウンスを待つ。 乗船時と違い、下船のときは同乗者も一緒に車に乗ることができる。
    エレベータは行列で、すぐには乗れそうもないので、階段で降りる。 狭い階段を数階降りる感じだが、下りなので楽だ。
    空いていたせいか、自分の車はすぐ見つかった。
    5:15
    快晴

    ■ 定時に下船

    ルーフキャリアに積んだテントのずれや締り具合をチェックしたあと、2人とも車に乗り込み下船の合図を待つ。 待つあいだ早々とエンジンをかけている車がいるが、狭い船内では動き出す直前までエンジンをかけないのが常識だろう。
    定時に苫小牧港に下りる。 天気は上々で外は明るい。快適な一日になりそうだ。
    5:30

    ■ Royal Hostで朝食

    ターミナルビルの前をとおり、道道259号を目的地とは反対の、JR苫小牧駅方面へ左折する。 駅近くのRoyal Hostで朝食をとるためだ。 最近、ここでゆっくり朝食をとりながらキャンプの計画を2人で確認する習慣になった。
    早朝なのでほとんど客はいない。 昨年は「バイクで北海道をツーリング」という感じの若者が食事をしていたが、今年は見当たらない。 食事をしながらテーブルに地図を広げ、今日からの予定をゆっくり話し合うことができた。
    今日の行動は富川町まで太平洋岸を走り、日高国道を日高町へ出て、富良野、美瑛経由で東神楽町のひがしかぐら森林公園オートキャンプ場 フローレまで行く。 フローレの予約はしていないが途中で電話をしよう。
    途中、平取町のニセウ・エコランドと上富良野町の日の出公園オートキャンプ場上富良野町の公式ページ)に立ち寄り、下見をすることにした。
    7:45

    ■ 富川町で左折し、平取町へ向かう

    朝食を終え、今きた道道259号から国道235に入る。 車は少なく快適なドライブ、北海道を走っているという実感を感じる。
    門別の手前、富川町で左折し、国道237号に入る。徐々に山の中のドライブになり、平取町を通過し、しばらく行くとニセウ・エコランドが近づく。
    8:30

    ■ ニセウ・エコランド

    ニセウ・エコランドは国道から左へ少し入ったところにあるが、この入り口を見落とした。 しばらく行過ぎてから「どうもおかしい」と気がつき、戻ると小さな川(沙流川?)を渡る橋の横に標識があった。 小さいのでうっかり見落としたらしい。
    標識のところで国道と別れ数百メートル林の中を走るとニセウ・エコランドが見えてきた。 思ったよりこじんまりとしている。 まわりの林は色鮮やかに輝いている。紅葉がピークにさしかかったようだ(写真→)。
    管理棟で話を聞き、パンフレットをもらい、キャンプ場内を少し歩いてみた。 テントは一張、炊事場のすぐ隣に張ってあった。今日は日曜なので、週末キャンパーか?
    2人ともこのキャンプ場が気に入り、最後の日に利用することに決めた。 実際に利用したサイバーフレンドの評価も悪くはない(⇒ 丸山直樹さん・子連れキャンプレポート(2歳編))。
    9:20

    ■ 占冠・道の駅「自然体感しむかっぷ」

    ニセウ・エコランドの下見を終えた後、日高町は通過し、占冠(シムカップ)まで走り、道の駅「自然体感しむかっぷ」で休憩。
    ここでフローレへ予約の電話を入れる。 「今夜と明日の2泊」ということでOKをもらい、これで今夜と明日のキャンプ場が確保できた。 (後で分かったことだが、フローレは今日が最後で、明日から閉鎖の予定だった!)
    ここから金山経由で富良野へ向かうのは単純すぎるので、紅葉を楽しみながら山道を通りたいと思い、道の駅のスタッフに尋ねると、 「幾寅へ行かれるのですか?」と聞く。 なぜ幾寅へと聞くのか一瞬理解できなかったが、「あっ、そうだ。鉄道員(ぽっぽや)の撮影に使われた駅だ」と思い出した。 とっさに「はい、そうです」と答えると、幾寅峠経由の道は通行止めになっているのでトマム経由で行ってください、とアドバイスをもらった。

    ■ トマムの紅葉

    占冠で国道と別れ道道136に入ると、紅葉がますます美しくなってきた。 この道は鉄道(石勝線)や川(トマム川)と何度も交差しながら走る、変化に富んだ楽しい道だ。新緑や紅葉もきれいで、ドライブ好きには見逃せない。
    途中アルファリゾート・トマムに立ち寄った。人工的な美しさだが、紅葉がすばらしい。(写真→) トマムを過ぎてから道道1117号に入り、狩勝峠から降りてくる国道38号に合流するとまもなく幾寅に着く。
    11:10

    ■ 幾寅駅(JR根室本線)

    幾寅の駅は観光客でにぎわっていた。 映画「鉄道員(ぽっぽや)」の撮影に使われた駅、ということで見に来るようだ。 内部には映画の「幌舞駅」が観光用に作られていた(写真→)。
    幾寅駅はJR根室本線にある。 旭川→富良野→金山からかなやま湖の湖岸をなぞる形で狩勝峠(トンネル)経由で帯広へ行く。 かなやま湖畔キャンプ場でキャンプをしていると、かなやま湖の向こう岸から列車の音が聞こえてくるときがある。
    午後

    ■ 上富良野・日の出公園オートキャンプ場に失望

    富良野と中富良野は素通りし、上富良野の日の出公園オートキャンプ場上富良野町の公式ページ)まで直行。
    このキャンプ場は昔からあったキャンプ場(フリーサイト)に隣接してオートキャンプ場をつくり2001年夏にオープンした。 いままで富良野には近代的なオートキャンプ場がなかったので、非常に期待していた。
    まずセンターハウスでパンフレットをもらい、キャンプ場の中を少し歩いてみた。 サイトから十勝連峰が良く見える(写真→)。 できたてだけあって、すべてがきれいで良く整備されている。 しかし、気になったことが2つあった。
    一つはキャンプ場まわりの環境である。住宅が良く見える。なんだか住宅地の中でキャンプをしているような感じで、落ち着かない。 キャンプ場内の樹木が大きくなり、鬱蒼としてくれば見えなくなるかもしれないが、「自然に囲まれたキャンプ場」とは言いがたい。
    もう一つ気になったのは利用料だった。 「個別テントサイト」が一泊4000円(大人2人とテント)、各サイトに電源と流し台がついているが、高い。
    ということで、下見だけで終り、今回のキャンプ旅行では利用しないことになった。
    実際に利用したサイバーフレンドの評価も残念ながらあまりよくない(⇒ 吉野さん・2001年 北海道キャンプレポート)。

    ■ 十勝岳高原

    時間があったので十勝岳高原をまわり、紅葉と十勝岳の雄姿を見てからフローレに行くことにした。
    上富良野から道道291号を十勝岳温泉方面に登り始めると、 十勝岳の特徴ある姿がだんだん大きくなる(←写真)。まわりの紅葉も一段と鮮やかになった(写真→)。
    十勝岳高原は紅葉のピークは過ぎていて、枯れ木が目立った。 十勝岳の真下、望岳台近くで記念写真をとり、退散。
    5:20

    ■ ひがしかぐら森林公園オートキャンプ場 フローレ

    美瑛の町を抜け裏道(松山美瑛線)を通り、ひがしかぐら森林公園オートキャンプ場 フローレに着いたは5時を過ぎており、まわりは暗くなっていた。 センターハウスに行くと受付でTさんが待っていてくれた。 ここのスタッフのTさんとNさんは1999年にはじめて利用して以来、顔なじみになっている。 一年ぶりの再会を喜びあった。 ひがしかぐら森林公園全図、84KB)
    5:50
    10℃

    ■ 30分で設営終了

    サイトはどこでも好きなところを、ということだったが、あらかじめ割り当てられたサイト「B-15」を借りる事にした。 炊事場とトイレのどちらにも近い。 写真(撮影は後日)の奥に見えるのがトイレ、炊事場は右手にある。
    利用料は1泊3000円。人数やテントの大きさに関係なく、1サイト単位の料金になっていて分かりやすい。消費税も含まれている。
    テントサイトは真っ暗だったが幸いなことにまわりには誰もテントを張っていない。車のエンジンをかけ、ライトでサイトを照らしながら手早く、30分で張り終えた。 コールマンの「スカイルーフ」は張るのが簡単、急いで張りたいときは便利だ。
    6:50

    ■ 夕食

    浅川風ポトフ
  • たまねぎ、じゃがいも、にんじん、にんにく、しいたけ、鶏肉をオリーブ油で軽く炒める。
  • 水をたっぷり入れ煮込む。途中で固形スープの素や味の素を入れ味付けをする。

    ポイント:鶏肉は骨付きがおいしい。

  • 夕食はいつものポトフ。 勝手に「浅川風ポトフ」と呼んでいる。 短時間で作れ体が温まるので、冷え込む秋のキャンプではもっぱらこのメニューになっている。 食事中に少し風が出てきた。 さすがに寒い。大げさな防寒服を着込む。 コールマン「スカイルーフ」には内室と呼ぶスペースが無く、食事はタープの下でする事になる。 寒いときや雨の日はこたえる。 その点、小川テントの「コルディーレ」は内室が広く、テント内で食事ができる。 (キャンプの持ち物 - テント比較参照)。 
    7:40

    ■ 森のゆ「花神楽」

    食後、温泉に入る。 森のゆ「花神楽」公式ページ)はキャンプ場の目の前にあり、歩いてでも行けるが、寒いので車を使った。(大人 600円)
    キャンプ場と温泉との位置関係は地図を参照。
    10:00
    8℃

    ■ 寝る

    今日はほぼ一日天候に恵まれた。 明日は早起きして、大雪・旭岳に登る予定。 空は満天の星空、晴天を期待して寝袋に入る。
    1日のまとめ 走行距離: 246km宿泊: ひがしかぐら森林公園オートキャンプ場フローレ

    3 日目10月8日(月)東神楽 ⇔ 旭岳温泉 ⇔ 姿見駅 ⇔ 大雪・中岳温泉

    午前
    5:15
    快晴
    3℃

    ■ 起床

    目覚ましが4時に鳴るはずだったが鳴らなかった。きちんとセットしていなかったらしい。 妻も起きれなかったらしく、2人とも目がさめたのは5時過ぎていた。 山登りをするには遅すぎる。
    テントから外に出ると、顔がピリッとなる感じがする。久々に味わう空気の感触だ。 タープの下においていた温度計を見ると3℃を指している。 ここは大雪山のふもとにあたるせいか例年この時期は寒い。
    まだ日は昇っていないが、雲はほとんどない。快晴のようだ。
    6:00

    ■ 超特急で朝食を済ます

    昨夜の夕食(浅川風ポトフ)の残りを温め、パンと簡単な朝食をとる。 毎朝欠かさず作っていたコーヒーは、今朝はなし。時間が惜しい。
    6:30

    ■ ハイキングの準備をしていると日が差し始めた

    やっとテントに日が差し始めた。 朝食の後片付けをし、ハイキングの準備をはじめる。 遠くから見る大雪山はまだらに雪をかぶっていて、かなり寒そう。ポットにお茶を入れて持ってゆくことにした。
    7:20

    ■ キャンプ場を発ち、大雪・旭岳に向かう

    大雪山マップ、クリックで拡大(65KB)> 今日はキャンプ場から車で旭岳温泉まで行き、新装なったロープウェイで姿見駅まで登る。 そこから歩き始め、大雪・旭岳→間宮岳→中岳温泉→姿見駅と回る予定だ。 しかしスタートがだいぶ遅れてしまったので、時間的にどうなるか心配だ。 歩くコースは姿見駅に着いてから最終決定しよう。 (右の地図は昭文社「大雪山・十勝岳」より借用→)
    一旦旭岳温泉とは逆方向の東川町までもどり、コンビニで弁当、飲み物、菓子を買い求める。 今日一日の食料だ。
    旭岳温泉に近づくにつれ旭岳の雄姿がだんだん大きく見えてくる。 道道212号に沿って、カーブを切るたびに「グン、グン」と近づいてくる感じだ。 空には薄く雲(霧?)が出ているが、気温があがるとともに消えるときが多い。晴天を期待しよう。 心が躍り、早く行きたいと焦る。 車をとめ写真をとる時間も惜しい。(←写真)
    8:10

    ■ 旭岳温泉 ロープウェイ駅

    ロープウェイの駅は旭岳温泉の温泉街を通り抜けたところにある。 駅前の駐車場(*)に車を置き、私が真っ先に時刻表を見に走る。 幸い5分後に出る。 車に戻り、妻をせかせて登山靴をはかせ、リックを持って乗り場へ急いだ。(ロープウェイのチケット→)
    ロープウェイは2000年夏にリニューアルされた。 それまでは途中で乗り換える必要があり不便だったが、今は 直行 になった。 ロープウェイ自体も大きくなった。 101人乗りの大型ゴンドラでスイス製だそうだ。
    所要時間は約10分、新雪をかぶった旭岳や遠くの十勝連峰を眺めている間に着いてしまった。 ( 旭岳ロープウェイの運行時間や運賃は公式サイトをご覧ください。)
    私たちは良く知らずにロープウェイ駅前にある有料(1回500円)の駐車場を利用したが、駅の200〜300m手前に公共の無料駐車場がる。
    8:40

    ■ 姿見駅から歩き始める

    第一展望台近くから見た旭岳夫婦池(小さい方の池)からの旭岳
    姿見駅に着いたのは8時半過ぎ、もう太陽は高く上っていて、これから予定のコースを歩くには遅すぎる。 姿見の池散策マップ、クリックで拡大(50KB) 旭岳登山はあきらめ、中岳温泉でのんびり露天風呂を楽しむコースに変更した。
    姿見駅でトイレを済まし、軽く準備体操をした後、歩き出した。 第1展望台と第3展望台を通過し、夫婦池で一休み。池に写る旭岳の姿が美しい。(←写真、地図→)
    (右の「姿見の池散策マップ」はロープウェイのチケットより借用)

    ■ 途中で雪道に、、、

    姿見駅から裾合平までは約2時間。 風景を眺めたり、写真をとったり、スケッチをしたり、のんびりと登ることにする。
    上り下りのなだらかな道が続くが、高度は少しずつ上がってゆく(高度は姿見駅 1,608m、裾合平 1,690m)。 初夏なら高山植物がきれいなのだが今は咲き終わった花の一部が赤茶けてドライフラワーのように残っている。
    まもなく一人歩きの中年男性に追いつかれた。 中岳温泉へ行くという。 朝日新聞の紹介記事を読んで行ってみたくなり、わざわざ関西から来たそうだ。
    やがて登山道に雪が現れた。 表面は硬くなっていて踏むと「バリッ」と音がして足が沈む。数日前に降ったの雪のようだ。 妻は疲れて雪の上で一休みのつもりらしい(写真→)。 時々面白いことをする人である。
    10:35

    10:45

    ■ 裾合平

    裾合平。右へ1時間で中岳温泉
    はじめは正面に見えていた旭岳の地獄谷の噴煙がいつのまにか見えなくなった。 道は旭岳の西側を大きく巻きながらアップダウンを繰り返す。 「こんなに休んでばかりいて大丈夫かな」と心配したが、ほぼ予定通りの時間で裾合平に着いた。(←写真)
    裾合平から中岳温泉への道
    温泉は左前方の渓谷にある
    1997年7月1日の同じ場所
    (方向は下り)

    4年前の7月1日(「登山の楽しみ」参照)にここを通ったときは板敷きの登山道はすっかり残雪で覆われ、 真っ平らな雪原に人の踏み後だけが付いていた。 今回は雪がほとんどなく、登山道もはっきりしている。

    ■ 裾合平〜中岳温泉

    登山道は裾合平で直角に右に曲がり、中岳温泉へ向かう。 中岳温泉まで1時間半足らずだ。 板敷きの登山道にはほとんど雪はなく、初夏に比べ歩きやすい。 やがて前方に中岳温泉がある谷が見えてきた。(写真→)
    途中で一人歩きの若い女性に追いつかれた。 やはり中岳温泉まで登るという。 「後で会いましょう」といって先に行ってもらう。
    11:35
    快晴

    ■ 中岳温泉

    中岳温泉は素朴な露天風呂である。 大雪山・お鉢平をとりまく間宮岳と中岳の中間地点から裾合平に向かって下ったところの谷あいにある。 自然に湧き出るお湯を岩を集めてせきとめ風呂にしてある。 おそらく日本で一番高いところにある露天風呂かな?(露天風呂の頭上に見える小さなピークが1,890mなので1,800mぐらいか?)
    4年前のときとは形が変ったようで、記憶にあるものとは全く違っていた。 全体に小さくなっている。 以前近くにあった大きな岩がなくなっている。 雪崩で押し流されたのかもしれない。 毎年雪崩や風雪でつぶれてしまう風呂を毎年有志が作り直している、ということを何かで読んだ記憶がある。 中岳温泉全景 (91KB)

    先客が4人いた。途中で私たちを追い越した男性と女性、それに上から降りてきたと思われる男性二人組みのパーティ。
    温泉に入る前に昼食をとる。
    若い女性は温泉に入れず残念そうだった。 私が「足だけでも入ったどうですか」とすすめたら、「じゃあ」と言って靴を脱ぎ、しばらく浸かっていた。

    やがてその女性と関西の男性は下っていったが、残り二人の男性は温泉から上がる気配がない。 妻は入るのをあきらめ、私だけが1時間ほど湯に浸かり、楽しい思いをした。
    4年前のときはウィークデイだったせいか、温泉では誰にも会わず夫婦水入らずで温泉を楽しめたが、今年はそうはゆかなかった。 今日は3日連休の最終日で登山者も多かった。

    午後
    1:15

    ■ 中岳温泉から下る

    帰りは同じ道を下る。
    1:55に裾合平を通過し、夫婦池に着いたのは3:15、やはり登りよりだいぶ早い。 夫婦池は相変わらず旭岳の姿を映していた。(写真は夫婦池の大きいほうの池→)
    時間に余裕があったので夫婦池から姿見の池にまわり、姿見駅に戻ることにした。 途中、地獄谷の噴火口近くまで行ってみた。火口を間近に見るのは初めてだ。(←写真)
    姿見の池は残念ながら期待はずれだった。 風があったのか水面に波があり、旭岳の姿は映っていなかった。 4年前の時は、池は雪に埋もれていた。 まだ一度も写真で見るような姿見の池にお目にかかれない。
    4:00
    快晴

    ■ 姿見駅 → 旭岳温泉 → 東神楽へ戻る

    姿見駅に戻ってきたのは4時、7時間半ほど大雪の裾野をハイキングしたことになる。 その間晴天が続き、恵まれた一日だった。
    行きと同じルートで、東神楽まで戻ったのは、そろそろ夕食に時間だった。

    ■ 夕食には恵まれなかった

    2人とも疲れていたので外食しようということになり、東神楽の町まで車を走らせた。 どこでおいしいものが食べられるか見当がつかなかったので、道道沿いの食堂に入った。 店は新しく、店内も満員に近かったが、味は二人の口に合わなかった。 妻曰く、「定年退職者か脱サラした人が作っているのでは」。
    6:00

    ■ 森のゆ「花神楽」へ直行

    森のゆ「花神楽」で温泉に入り、汗を流す。 のんびりと1時間半楽しんだ。(1人600円)
    8:00

    8℃

    ■ テントの中でビール

    テントに戻りいつものようにビール・タイムになったが、風が強い。 しばらく我慢したが、ついに我慢しきれず、テントの中で座って飲むことになった。 このような時、小川テントのコルティーレならテントの内室でゆっくりできたのだが、コールマンのスカイルーフは内室がない。

    充実した1日だった。 体がだるい。 熟睡できそうだ。

    1日のまとめ 走行距離: 60km宿泊: ひがしかぐら森林公園オートキャンプ場フローレ
    続くPART II 
    Tuesday, 11-Jul-2017 06:42:32 JST