1999年 キャンプ日記 - PART I

こだわりキャンプ術 トップページまとめ編 目次1999年 キャンプ日記 - PART IPART IIPART III Updated: 2014.6.21
■ 私たちの北海道キャンプ旅行日記です。
期間:1999年10月3日〜10月16日(14日間)

1ページにまとめた記録のサマリーは こちら です。

このページの目次
日程 ......... PART I
10月3日(日) 出発・フェリー
10月4日(月) 黒松内へ
10月5日(火) 黒松内⇔札幌
10月6日(水) 岩内へ
10月7日(木) 赤平へ
サイト内の関連ページ
キャンプ日記 - 97 99 00 01
キャンプ・サマリー - 93 95 96 97 98 99 00 01
まとめ編 目次
持ち物リスト
記録のまとめ方
キャンプ場ガイド
【日程】  1999年キャンプ日記 - PART I
10月3日(日)10月4日(月)10月5日(火)10月6日(水)10月7日(木)
Part II
出発・フェリー→支笏湖→黒松内黒松内⇔札幌歌才ブナ林→岩内→余市→赤平

1 日目10月3日(日)自宅→東京→茨城県・大洗港→フェリー

午前
 1:20

■ 真夜中に自宅を出発

昨年まで運行していた東京 - 苫小牧航路が今年4月に廃止されたので、自宅(神奈川県)から一番近いフェリー港が茨城県の大洗になった。 自宅から東京を抜け、200kmぐらい走ることになる。時間も3〜4時間かかる。
大洗発のフェリーは、朝9:00発と夜の11:30発があるが、今回は苫小牧に朝着くように、9:00発のフェリーを予約してある。
前夜の10時頃には出発準備が終了。 一度寝てしまうと起きるのが辛いので、仮眠を取らずに早めに自宅を出る。
4:45

■ 大洗・フェリー乗り場に到着

昼間は渋滞する東京も、この時間は空いている。 途中、睡魔と戦いながらも順調に走り、大洗に到着。 これから乗るフェリーの目の前に車を止めて、しばらく仮眠。
6:30

■ 忘れ物に気づき大騒ぎ

ターミナルへ乗船手続きに行こうとフェリーに持ち込む手荷物を下ろしながら、バッグが一つ足りないのに気がついた。 フェリーに持ち込む荷物は、すぐ取り出せるように車に積むのがポイントなのだが(→キャンプ用具を積む)、いくら探しても見つからない。 フェリーの中で2週間のキャンプ計画を詰めようと、キャンプ場ガイド、ドライブマップ、ノートなどをまとめて用意していたのだが、車に積み忘れたらしい。
結局、近くに住む息子に電話をかけ、家に行ってもらい、置き忘れたことが分かった。 宅配便で札幌か函館へ送ってもらい、そこで受け取ることにした。 今日は日曜日なのでバッグが着くのは火曜か水曜日だろう。数日間は札幌か小樽の近くでキャンプすることになる。
7:00

■ 乗船手続き

忘れ物の件が片付き、ブルーハイウエイラインのターミナルへ行って乗船手続きをする。 今年はブルーハイウエイラインの30周年ということで、運賃が安くなっている。 JAF会員割引と合わせるとほぼ半額になるので、一度乗ってみたかった特等にした。 車(ホンダ・シビック)と大人2人で41,400円(片道)、VISAカードで購入。 今日の船はさんふらわ「えりも」。新しい船ではないようだ。
7:30

■ 乗船

乗船手続きを終えて、「乗船は何時ですか」と聞くと、「車はもう乗っていいですよ」とのこと、私が運転して指定された乗り場に並び、乗り込む。 乗用者は30〜40台ぐらいで空いている。 7月だと北海道でキャンプを楽しむ車やバイクで何列も行列ができるが、今ごろは見かけない。
8:00
車を指示された場所に止め、サイドブレーキを引き、車から離れる。 出航後は車に戻ることはできないので、 落ち着いて室内に持ち込む物をまとめ、エレベータでロビーまで上がる。 フェリーのエレベータは小さいので込んでいるときは階段であがった方が早いが、今日は空いているのでエレベータを利用。 (→フェリーの楽しみ
ロビーの受付で部屋のキーをもらい、しばらく待っていると、ドライバー以外の乗船客に混じって妻が乗ってきた。
出航が9:00なので船内のレストランでは朝食は提供されない。 代わりに、ロビーでコーヒーとパンを売っていた。出航までの間にパンとコーヒーで軽い朝食。 どこかで朝食を済ませたのか、朝食抜きなのか、食べている人は数人のようだった。
9:00

■ 船出、船室

フェリーは定時に出航。今回の出航は忘れ物があってあわただしかったが、やっと一息入れることができた。

■ 船室の感想

 (写真 →)
あらためて室内をながめる。 はじめて利用する特等だったので期待していたが、ちょっとがっかりだった。 部屋の広さは今まで利用していた一等よりはかなり広い。 バス、トイレ、洗面台、コートロッカー、ソファー、テレビなどが付いていて、設備には満足できたが、残念ながら清潔感がなかった。 特にじゅうたんが汚れている。客が飲み物をこぼした跡であろう。かなり汚れていて、不愉快だった。 ホテルのゲストルームを想像していたが、期待しすぎていたようだ。

■ 参考資料を自宅に忘れたので、、、

例年なら、北海道の地図を広げ、キャンプ場ガイドやドライブマップなどの資料を見ながら2週間の予定を完成させるのだが、 今回は全て自宅に置き忘れたので、なにもできない。 明日のキャンプ場をどこにするかも決まらない。
午後
1:00

■ 昼食

フェリーのレストランは昼食を提供しているが、空腹感がないので止めにした。 代わりに、船内の自動販売機でビールを買い、持ち込んだつまみで軽く食事。 少し船がゆれ始めたが気持ちが悪くなるほどではない。

■ 明日泊まるキャンプ場を決める

昼過ぎ、息子と連絡がとれ、自宅に置き忘れたバッグは、明後日、ヤマト運輸の札幌デポに着くことが分かった。 札幌ならオートリゾート滝野が近くて便利だが、ブナ林の紅葉を見たいので歌才オートキャンプ場ル'ピックを利用することにする。 ル'ピックから札幌往復は6〜7時間かかりそうだが、一日かけてのんびりドライブすると思えばいい。
午後
7:00

■ 夕食

レストランの夕食はバイキングスタイルだった。大人1人1,600円、和・洋・中華いろいろあり、メニューはまあまあだった。 禁煙と喫煙が別れているのがうれしい。

明朝は5:30に苫小牧に着くので4時に目覚ましをセット。 早く寝るために缶ビールを何缶か飲んだがなかなか寝つけなかった。

【1日のまとめ】走行距離: 221km宿泊: フェリー

2 日目10月4日(月)苫小牧港→支笏湖→倶知安→ニセコ→黒松内

午前
 4:00

■ 下船の準備

眠い目をこすりながら早起きする。 苫小牧到着は5:30の予定だが15〜30分前には下船の案内放送が入るので、余裕を持って早めに起きたほうがいい。 熱めのシャワーを浴びて、まだ眠っている体を起こす。 朝食は、船内レストランは開いていないので下船してから食べることになる。
手早く下船の支度ができ、船窓から外を眺める余裕ができた。 もう船は苫小牧湾に入っているようだ。 外は夜が明けたばかりで防波堤や灯台が見える。
午前
 5:30

13℃

■ 苫小牧港 到着

下船準備を伝える船内放送が入る。 個室の場合は、部屋のキーを案内所へ返すよう依頼があり、やがて車のところへ行くよう案内がある。 下船の場合は、乗船と違って、同乗者も一緒に車に乗り込むことができる。 車を止めたフロアーへはエレベータは混むので階段を利用(3〜4階下る)。 自分の車を探し、乗りこむと、あとは順番にハッチから外へ走り出す。 いよいよ北海道に到着。 車の窓を開けると朝のひんやりとした空気が気持ちがいい。
6:30

■ おいしいお店を見つけられず

朝食は「北海道 おいしいもの見つけ旅」(私の参考書参を参照)に載っているお店で食べるつもりで探したが見つからない。 苫小牧漁港の卸売市場にある、朝6時から開いている、市場関係者や漁師さんが常連なのでうまい、というおぼろげな記憶があったが、 カンジンの本が自宅に置き忘れたバッグに入っているので、探し様がなかった。 結局、JR苫小牧駅近くにあるRoyal Hostで朝食をとり今日のキャンプ予定地、黒松内へ向かう。(この店は「マルトマ食堂」であることが、本が着いてから分かった)
8:00

■ 思い出の美笛キャンプ場(支笏湖)

黒松内は長万部の近くなので苫小牧から道央道を使って長万部まで走れば早く着けるが、 時間はたっぷりあるので支笏湖→喜茂別→倶知安→ニセコ→黒松内のルートで、寄り道しながら行くことにする。

最初の寄り道は支笏湖の美笛キャンプ場。 北海道のキャンプ場の中でも人気があるキャンプ場で、夏休みは相当混雑するらしい。 私たちは1985年夏に1泊したことがあるが、それ以来、一度も訪れていない。
管理棟、炊事場、トイレなどの設備が一新され、快適なキャンプ場になっている。 テントは数張り、これなら静かでのんびりしたキャンプが楽しめそうだ。 空にはほとんど雲がなく、支笏湖の水辺から標高1320mの恵庭岳がくっきり見えた。(→写真)

9:40

■ 羊蹄山の歓迎

美笛キャンプ場をあとに美笛峠、大滝村を経て喜茂別を通過すると羊蹄山が見えてきた。 標高1898mのこの山は蝦夷富士とも呼ばれるように、富士山に似た美しい形をしている。 真っ白く雪をかぶった姿はまぶしいくらい美しいが、今はまだ雪らしいものは見えない。 空にはぽかりぽかりと白い雲が浮かび、単純な青空より変化があっていい。(→写真)

■ 京極ふきだし公園で早めの昼食

真狩村のコンビニで弁当や飲み物を買い、羊蹄山の裾野を周り込む形で京極ふきだし公園で早めの昼食をとる。 この公園は作りすぎの感じがするが、池から見上げる羊蹄山の姿はなかなかいい。(←写真) 北側なので頂上付近には雪が残っていた。
数年前に来た時、ここに撮影済みのフイルムを置き忘れたことがあった。心当たりの場所を探してみたが見つからない。 誰か親切な人が拾って現像したかもしれないが、落し主が分からず困っただろう。
11:40

■ 今夜のキャンプ場へ確認の電話

途中で今夜のキャンプ場、ル'ピックへ電話を入れる。 オフ・シーズンなので満員ということは考えられないが、逆に、キャンパーがいなくてクローズということが考えられる。 数年前の秋に、オートリゾート滝野を予定していて、その日の午後に電話を入れたら「今日は昼までに予約が一つもなかったのでクローズしました」と言われ、泊まれなかった苦い経験がある。 幸い、ル'ピックは開いていた。 「昼過ぎに到着します」と連絡し、一安心。

■ せっかくの有島記念館は休み!

有島記念館に立ち寄る。 ニセコに来るたびに、寄ろうと思いながら一度も寄れなかったが、今回も失敗、今日は月曜日で休館だった。 庭を散策し、写真だけ撮る。 記念館は羊蹄山をバックに、なかなかいいところにある。 ただ、有島武郎の像は羊蹄山に背を向けているが、これは記念写真を撮るのに好都合だからか?(→写真)
午後
1:30

19℃

■ 歌才オートキャンプ場ル'ピック到着

キャンプ場のレイアウト図へ
倶知安、蘭越とニセコのふもとを通過し黒松内に到着、まっすぐ歌才オートキャンプ場ル'ピックに行く。 3年ぶりだ。
いつものように、受付に断ってキャンプ場内を下見させてもらう。 テントは1張りだけで、バンガローの利用者も1組だけ、やはり静かで空いている。 フリーサイトは平らなところがなく、私たちのテントは無理なので、区画サイトにする。 前回利用したサイト(No.12)はいいサイトだったが今回はその隣のNo.15(⇒右図)に決めた。
管理棟に戻り、2泊の利用申込をして利用料を払う。 利用料は「入場料+テントサイト使用料」の仕組みになっていて、入場料は大人1人810円、テントサイト使用料は区画サイトで2,240円(消費税込み)。 入場料は最初の1日だけ払えばいいのがうれしい。
ここの区画サイトには炊事場がついているので炊事には便利だ。(写真)

■ Newテントの張り初め 今まで10数年使っていた家型テントは居住性がよくて気に入っていたが古くなって防水能力が衰え、雨漏りで苦労していた。 今回のキャンプでテントを新調し、今日はその”張り初め”である。
Newテントは小川テントの「コルティーレ」でドーム型でありながら家型の持つ快適な居住性を兼ね備えている(ドーム・ロッジと呼んでいる)。 リビングが広く、テント内にテーブルを入れ食事ができるので、雨の日や寒い日には助かるだろうと思って選んだ。 (→写真はテント内のリビング、奥が寝室です。)
今までのテントと張り方が違うのでちょっと戸惑ったが、天気はいいし時間はたっぷりあるので、あれこれ試しながら張り方に慣れることができた。

4:00

■ 黒松内商店街で買物

夕食の材料を仕入れに、近くの黒松内商店街に出かける。 商店街はJR黒松内駅前にあり分かりやすいが、キャンプ場の受付に「黒松内町タウンマップ」(裏は広域マップになっている)があるのでもらって行くと便利だ。 残念なことに、好きなフランスパンが見あたらず、食パンしか手に入らなかった。

■ 男女風呂が入れ替わる黒松内温泉「ぶなの森」  → 温泉のパンフレットの写真
買物の帰りに黒松内温泉「ぶなの森」に寄る。 3年前に来た時は仮設施設としてオープンしていたが、運悪く休みの日にあたり、楽しめなかった温泉だ。
1998年にできた真新しい建物で、温泉だけでなく宴会などもできる部屋がある。 地域のコミュニティー・センターの役割を果たしているのだろう。 血圧や体脂肪の測定もできる。
2種類の風呂がありそれぞれ趣向を凝らした露天風呂がついている。1日おきに男湯と女湯が入れ替わるのがおもしろい。 2日利用すれば両方の湯が楽しめる。大人1人500円。
今回のキャンプでは、最後の夜を除いて、毎晩温泉を楽しむことができたが、この黒松内温泉が一番きれいだった。

7:10

■ 夕食は我が家の定食 - 浅川風ポトフ

浅川風ポトフ
@たまねぎ、じゃがいも、にんじん、にんにく、しいたけ、鶏肉をオリーブ油で軽く炒める。
A水をたっぷり入れ煮込む。途中で固形スープの素や味の素を入れ味付けをする。
ポイント:鶏肉は骨付きがおいしい。
ほたてのしょうゆ焼きと枝豆をつまみにビールで初日を乾杯。 枝豆はくる途中ルスツ(留寿都)あたりで買ったもので、粒が大きくておいしい。 値段が安く沢山買ったので、毎晩のように食べることができた。
メインはいつものようにパンと浅川風ポトフ(レシピ→)。 主な材料は北海道の産物なので安く手に入る。 料理が簡単で体が温まり、寒い夜の食事にはとてもいい。 後片付けも楽だ。
我が家の夕食はこの料理がメインで、最近はほとんど毎晩食べるようになった。 食事に変化を持たせるためにビールのつまみを工夫し、キャンプ場の近くで売っている、その土地の産物を食べるようにしている。
8:30

8℃

■ 天の川を見る

日が沈むと気温はどんどん下がり、寝る頃は8℃になった。 満天の星空で、自宅では見えない天の川もここではよく見える。 真上をじっと見ていると体ごと天の中に吸い込まれそうな錯覚に落ちる。 しかしのんびりと星を眺めるには残念ながら寒すぎた。
昼間張っていたテント組はいつの間にかいなくなっていた。今夜はバンガローの一組と我々だけのようだ。
【1日のまとめ】走行距離: 230kmキャンプ場:歌才オートキャンプ場ル'ピック、利用料:3,860円

3 日目10月5日(火)黒松内⇔札幌往復

6:10
曇り
5℃

■ 起床

キャンプ場で迎えるはじめての朝。 残念ながら曇っていて、太陽は見えない。
日の出30分前に起きたかった体内時計が合っていないので初日からは難しい。 北海道の日の出時間は国立天文台のページで調べられるが、 今日の日の出は5時35分(札幌)ごろ。

秋の朝でも日が差しはじめると気温が上がってくるが、今朝は曇っているので5℃と寒い。 キャンプには温度計をもって行く(→写真)。 インテリアとしての温度計なので多少の誤差はあるだろうが、目安にはなる。

■ 簡単な朝食

昨夜の「浅川風ポトフ」の残りを温め、コーヒー、パン、牛乳で簡単な朝食。 今日は札幌を往復する日なので、ゆっくり朝食を楽しむ時間はない。
9:30

■ 荷物を受け取りに札幌往復

今日は自宅に置き忘れた荷物が宅配便で札幌に着くことになっている。 ヤマト運輸の札幌営業所へ電話で確認して、場所を教えてもらう。

キャンプ場からニセコ、真狩、喜茂別、中山峠、定山渓を通り、札幌を往復する。 帰りに黒松内の商店街で買物をしたときは、もう夜だった。

午後
7:00

■ 黒松内へ帰り温泉「ぶなの森」へ

昨夜同様、キャンプ場近くの黒松内温泉「ぶなの森」で一日ドライブの疲れを休める。 昨夜と風呂が入れ替わっていて、おもしろい。

■ 温泉は夕食の前がいいか、後がいいか

温泉に入るのはキャンプの楽しみの一つである。 食事の前がいいか後がいいか、人によって習慣や好みが違うだろう。
食事の前に入れば、寒さを気にせず食事の支度や食事ができる。 食後、寝る前に入れば、寝袋に入ったときに暖かくて寝つきやすい。 私たちの場合は一定していないが、10月のキャンプでは食事の準備をする前に入るときが多い。 夕食時は5〜10℃前後まで気温が下がるので温まっておきたい、食後ビールの酔いがさめるまで待つのは寒い、夜遅くに温泉へ出かけるのが億劫などの理由である。
9:15
曇り
10℃

■ 就寝

黒松内から札幌往復はちょときつかった。 同じ道を往復するというのも芸がなかった。

昨夜と違い曇っている。星も天の川も見えない。

【1日のまとめ】走行距離: 326kmキャンプ場:歌才オートキャンプ場ル'ピック、利用料:2,240円

4 日目10月6日(水)黒松内→ニセコ→岩内

6:00
晴ときどき曇
8℃

■ 起床

昨夜はどんよりとした空だったが、夜が開けてみると素晴らしい天気になっている。 きっと夜半から回復したのだろう。 2日ぶりの朝日がまぶしい。

■ モーニング・コーヒーと簡単な朝食

コーヒーをいれる。
自宅では朝、食事の前にコーヒーを入れて飲むのを習慣にしてるが、これはキャンプでも変わらない。 ただキャンプ場では豆を挽くとその音が迷惑になるし電気もない場合が多いので、挽いた状態で持ってくる。 コーヒーの入れ方は紙フィルターを使った一番簡単な方法だ。

コーヒーカップを手にテントのまわりをぶらぶら散歩。朝日が射しているのであまり寒さは感じない。

8:30

■ ブナ林散策

テントはそのままにして、近くの歌才ブナ林を見に行く。 ブナの原生林としては一番北に位置するそうだ。 大昔(ン千年、ン万年前?)は関東地方が北限だった頃もあったそうで、地球の温暖化とともにブナが生育できる地域が北へ延びてきて 今は黒松内、ということらしい。
ガイドブックとしては「くろまつないブナ里体験ガイド」(500円?)という小冊子がある。 黒松内役場で出した本で、私たちはたまたま黒松内温泉の売店で見つけて買ったが、キャンプ場やブナセンターでも売っているだろう。
ブナ林は地図で見るとキャンプ場の裏側にあるが、キャンプ場からのルートはない。 車で大きく反対側に回り、「歌才ブナ林」と書いた入り口から入る(→付近の地図)。 公園風の立派な駐車場があるので、車は安心して置ける(写真右上)。

駐車場に車を置いて入り口をはいると小道が樹木の中に続いていている。 ガイドブックには「トドマツコース」となっていて、ここはまだブナ林ではないらしい。 道の両側には大きなトドマツが何本も目に付く。
15〜20分ぐらい歩くと、一度上った道が下り坂になりやがて沢に出た。

素朴な木の橋渡ると「歌才ブナ林」と書いた大きな標識(←写真)があり、ここからブナ林が始まる。 急な昇りになり、高度がぐんぐん上がって行く。 途中ブナの大木が何本も目につくが、散策路のすぐ横にも何本かあり、直接その大きさに触れることもできる。(写真→)

日本で10番目、北海道で4番目に太いミズナラの大木が散策路のわき道にあるそうだが、スズメバチが発生したとかで、立ち入り禁止になっていた。 ここでは、できるだけ自然を自然のままにしておくため、あえてスズメバチを除去したりしないそうだ。

ブナ林に入って半分も歩かないうちに時間かなくなってきたので、途中で引き返すことにした。 次回はテントを置いて1日かけてゆっくり散策したい。

人には一人も会わなかった。 紅葉にやっと始まったばかりで早すぎた。2週間後ぐらいがベストか?

10:30

■ テントを片付ける

このキャンプ場は11:00チェックアウトになっているが、これから片付けたのでは間に合いそうにない。 管理棟へ寄って「これから片付けるので12時過ぎになりますが、かまいませんか」と断った。 受付の女性は快くOKしてくれた。

テントの片付けは2時間かかった。天気がいいとのんびり、丁寧に片付けてしまうようだ。

午後
12:40

■ ブナセンター見学

管理棟に寄りお世話になった挨拶をして、キャンプ場を後にし、すぐ横のブナセンターに寄る。
1階は企画展などを催すブナホールや陶工房などの工房があり、2階は図書館になっている。 私たちのような旅行者がぶらっと行って利用するのは難しそうだ。(写真→)

このブナセンターはホームページを出している。 ブナ林関連の催しのお知らせが載っていたり、ブナに関する質問にも答えてくれる掲示板がある。 私もブナ林の紅葉時期について問い合わせ、親切に答えてもらったことがある。

■ ニセコを通って岩内へ

国道5号を今夜のキャンプ地岩内へ向かう。
昆布で5号と別れ、ニセコの山中を通って岩内へ出る。 途中ニセコの紅葉は見ごろだったが、山の上は曇っていて、いい写真は撮れなかった。
3:00
晴ときどき曇

■ いわないリゾートパークオートキャンプ場マリンビューに到着

キャンプ場のレイアウト図へ 岩内の市街地に入る手前を左に曲がり山の中腹まで上るといわないリゾートパークオートキャンプ場 マリンビューだ。 今年(1999年)7月オープンの真新しいキャンプ場だ。
管理棟(センターハウスと呼ぶ)に断ってキャンプ場内を下見させてもらう。 誰もテントを張っていない。コテージが9棟あるが、ここも利用者はいないようだ。 きれいに舗装された場内の道路をゆっくり見てまわる。
キャンプ場はなだらかな山の中腹に作られ、どこからも眺めがいい。 特に一番高いところにあるフリーサイトからは岩内の町や港がよく見える。 私はこのフリーサイトに張りたかったが、妻は寂しすぎるといって反対した。 結局、炊事場やセンターハウスに近いA13(⇒右図)というオートサイトに決め、手続きする。
サイトからの眺めはまあまあで、海も見える(写真)。 しかし1泊5,000円は高いなあ! 10数年間のキャンプで一番高いキャンプ場だ。 電源付きだが、私たちには不要。炊事場はすぐ近くだったが、サイトに付いているわけではない。 利用料については不満が残った。
5:00

■ 岩内の町へ買物に

テントを張り終え、コーヒーブレークを取った後、岩内の町へ夕食の買物に出かける。 センターハウスには、岩内の「飲食店ガイドマップ」が用意してあった。 今夜のつまみを買い入れるには、できれば鮮魚店がいいと思い、2〜3店教えてもらう。

岩内の商店街までは10分もかからず行けたが、時間が遅かったせいか、おいしそうなつまみは買えなかった。

6:00

■ 食事の前に温泉

買物帰りに温泉による。 今日はキャンプ場のすぐ下にある国民年金健康保養センター「グリーンパークいわない」だ。 海が見える露天風呂がよかった。
8:00

■ 夜

夕方から風が強くなった。 夕食の時は工事用の大きなビニールシートを近くの木を使って張りめぐらし、風を除けた。 タープは使わなかったが、タープだけで風を防げたか疑問だ。
キャンパーは我々だけだったが、管理はしっかりしているようだし場内の街灯も点けてくれたので、不安はなかった。 この時期のキャンプでは自分たち以外誰もいないキャンプ場が多い。管理がきちんとしていないとちょっと不安だ。
岩内の夜景はきれいだった。利用料さえ安ければとてもいいキャンプ場だ。
【1日のまとめ】走行距離: 105kmキャンプ場:いわない・マリンビュー 、利用料:5,000円

5 日目10月7日(木)岩内→余市→小樽→滝川→赤平

5:40
晴ときどき曇
12℃

■ 快適な朝

快適な朝だ。気温も高い。すぐにテントに朝日が射しはじめた。
少し風があるが気になるほどではない。 昨夜はかなり風が強く、工事用の大きなビニールシートをまわりに張って夕食を食べたが、その風は夜半には止んだらしい。
コーヒーを入れ、クッキーで軽く朝食。

食後、カメラを持って近くをぶらつく。 キャンプ場内の建物、道路、カースペース、標識、、どれもよくできている(写真→)。 すべてのサイトがテントと人で埋まった時は想像できないが、今はとても快適だ。 岩内市街はキャンプ場の北側になるので、太陽を背に街や岩内港がきれいに見える。

9:45
18℃

■ キャンプ場を出発

テントを片付けてから、車でキャンプ場内を一周、写真を撮る。 マリンビューのキャンプ場ガイド写真集に載せるためだ。

お世話になったお礼を言いにセンターハウス(←写真)に立ち寄る。 係りの男性と雑談をしながら、「お盆の頃は満員で、本来テントサイトでもない場所までテントを張った」ということを聞いた。 やはりお盆の頃はどこも混んでいるようだ。

マリンビューを後に、今日の予定地「エルム高原オートキャンプ場」へ向かう。 数日前に漠然と考えていたキャンプ予定地は弟子屈の桜ヶ丘森林公園オートキャンプ場だったが、 岩内からはちょっと遠すぎるし、美瑛の写真も取りたいということで、赤平のエルム高原に行くことにした。 初めてのキャンプ場だ。

■ 仁木町で果物を買う

国道276号沿いに国富、そこから5号で余市へ向かい、途中仁木町で道路端に並んでいる果実直売所に寄る。 お世話になった人たちへ送るためだ。 7月なら富良野でメロンを送るのだが、余市の果物もいいだろう。 りんご、ブドウ、梨などを試食さてもらい、「ブランデー」という洋ナシに決めた。 珍しそうだし、名前もしゃれている。 普通の洋ナシよりやや形が小さいが甘くてコクがある。
後日談だが、送り先の評判は良かった。

■ 札樽道、道央道で滝川へ

余市、小樽、札幌を通過し、道央道の滝川ICまで休まず走る。 昼食は、車中でクッキーや仁木町で買った果物を食べて済ました。 果物がおいしかった。
滝川ICを出て国道38号に入りしばらく(10km?)走る。赤平市の手前でエルム高原キャンプ場の標識が出てきた。 キャンプ場へ左折する角に小さな城がある。 もちろん歴史的な城ではなく最近の建造物だそうだが、いい目印になる。 今夜の予定地、エルム高原オートキャンプ場は城からすぐだった。 (→付近の地図
午後
3:15

■ エルム高原オートキャンプ場に着く

キャンプ場のレイアウト図へ 入り口(写真)の駐車場に車を置いて管理人さんから話を聞く。
隣接した家族旅行村でもテントがはれるということで車で見に行ったが、テントサイトは狭く芝生もほとんど生えておらず、とても快適なキャンプはできそうにない。
再度オートキャンプ場へ戻り、フリーサイトを見せてもらう。 管理棟の裏手で、キャンプ場内で一番高いとろにある。見晴らしはいい。 その中でも一番見晴らしが良くて、管理棟に近い1のサイト(⇒右図)で、2泊申し込んだ。

■ テントサイトはフリーサイト?

ここは完全にフリーなサイトはない。 テントサイトと呼ばれるところが、フリーサイトに近い(→キャンプ場のレイアウト)。 サイトの境界は決まっているが、線や壁があるわけではない。 区画は28ある。区画に一つ一つに駐車場が割り振ってある。炊事場が1棟、ほぼ中心に設けられている。
料金は大人2人で1泊目が3,000円、2泊目は1,000円だった。 2泊目が安くなるのは、入場料が不要だからである。 入場料には近くの高原温泉「ゆったり」の利用券(500円相当)が付いている。

■ テント設営

受付後、車をテントサイト用の駐車場へ移動させ、荷物を下ろす。 テントサイトにはかわいいリヤカーが数台用意されている(←写真)。 駐車場からサイト@までは10mぐらいであり、リヤカーは使わなくても運べる距離だが、時間を稼ぐために利用した。

テントを張り終わって、コーヒーを飲みながら、あらためて下界を眺める。
すぐ下のケビンサイトの木々が紅葉しはじめていて、夕日に映えて鮮やかに浮かび上がっている(写真→)。
管理棟の横に植えてあるカエデが、真っ赤に色づいていて印象的だ。 その向こうにかすんだ山がいくつか見えるが、雨竜沼の方角だろうか?(写真は朝です→)

今日から2日間お世話になる管理人さんへ、妻が余市で買った果物を届けた。

■ 赤平の入り口で買い物

管理棟で食料品を売っているところを聞き、買出しに行く。 国道まで戻ってすぐのところに、Aコープがあった。

■ エルム高原温泉

買物を終え、高原温泉「ゆったり」にゆく。 この温泉はキャンプ場に隣接しているので、テントから歩けても15分ぐらいで行けそうだ。 入浴料は大人1人500円だがキャンプ場の入場料に含まれているので、今夜は払う必要がない。 (パンフレットの写真

■ 管理責任者のHさん

夕食の準備をしていたら、管理責任者のHさんがテントへやってきた。 今夜のキャンパーは我々だけだが、キャンプ場内の街灯をつけ、管理棟のトイレとコインランドリーを開けておくから使ってください、とのこと。 ありがたい。
果物のお礼にといって、魚の燻製をくれた。 この燻製が、うまいのなんの、初めて経験するおいしさだった。 Hさんのところで養殖しているドナルドソンというニジマスの燻製だそうだ。
しばらく雑談していたら、Hさんの記事と写真が北海道オートリゾートネットワーク協会の公式ガイドブック 「アウトドアコミュニケーション'98」に載っているという。 同協会のホームページにも載っているそうだ。 公式ガイドブックは持ってきていたが、とっさのことで思いつかず、残念ながら詳しい話しを聞くことができなかった。 (後で確認:赤平サーモンのクッキング記事だった)

9:00
14℃

■ あたかい夜

曇っているせいか、夜になっても暖かい。 明日は雨か?
昨夜につづき今夜も我々だけのキャンプになった。
【1日のまとめ】走行距離: 225kmキャンプ場:エルム高原オートキャンプ場、利用料:3,000円
続くPART II 
Tuesday, 11-Jul-2017 06:42:31 JST