2000年 キャンプ日記 - PART II

こだわりキャンプ術 トップページまとめ編 目次2000年 キャンプ日記 - PART IIPART IIPART III Updated: 2014.7.24
■ 私たちの北海道キャンプ旅行日記です。
期間:2000年10月1日〜10月15日(15日間)

1ページにまとめた記録のサマリーは こちら です。

このページの目次
日程 ......... PART I
10月6日(金) 東神楽⇔旭川
10月7日(土) 十勝岳・望岳台
10月8日(日) 網走へ
10月9日(月) モヨロ/常呂遺跡
10月10日(火) 虹別 へ
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まとめ編 目次
持ち物リスト
記録のまとめ方
キャンプ場ガイド
【日程】  2000年キャンプ日記 - PART II
10月6日(金)10月7日(土)10月8日(日)10月9日(月)10月10日(火)
Part I Part III
東神楽⇔旭川東神楽⇔十勝岳・望岳台東神楽→層雲峡→網走網走⇔モヨロ/常呂遺跡網走→虹別

6 日目10月6日(金)東神楽→美瑛→旭川・川村カ子トアイヌ記念館→知里幸恵文学碑→東神楽

午前
6:15

10℃

■ 起床

昨夜、寝るときすばらしい星空だったのに、 夜中に雨がパラパラと降り、朝は雲が低くたれ込めている。 青空は見えない。
気温は10℃、この時期にしては高い方だが風があるので、フード付きウインドパーカーが必要になる。 ラジオの天気予報によると、旭川は1日このような天気らしい。
炊事場は隣ではないが、近いので不便はない。(バックの建物が炊事場→)

■ 朝食

コーヒー、お茶でくつろいでから、朝食。(写真→)
昨夜のポトフの残りを暖め、パンで食べる。 ポトフは水分が多いので今日のような寒い日は暖まっていい。
10:00

■ 昨年会った人に会う

雲が切れはじめ、青空が見えてきた。 しかし、晴れから急に曇って雨、というような不安定な天気だ。
たまった記録の整理をしていると、妻が炊事場で一人の女性と立ち話をしている。 内容は聞き取れないが、ときどき笑い声が聞こえう。話はなかなか終わらない。 話の相手は、ここのスタッフで、昨年受付で一緒に写真を撮ったTさんだった。 (1999年10月撮影→)
11:15

■ 美瑛へ

写真を撮りに美瑛の丘へ行く。 キャンプ場から美瑛へは天人峡温泉方面へ5qほど行き、右へ曲がって裏道を通ると、30分もかからずに行ける。
美瑛に着いても天気は回復せず、曇ときどき晴れ間、しばらくすると小雨、という天気が続く。 大雪や十勝の山々は全然見えない。 写真はあきらめた。明日に期待しよう。
近くのひまわり畑(写真→)だけフイルムに収め、旭川へ向かう。

旭川市街に入る手前でラーメン屋に入り「旭川ラーメン」を食べる。 店のテレビが、鳥取地震のニュースを流していた。 起きた直後で、詳しい情報が入っていない。

午後
2:30

■ 川村カ子トアイヌ記念館

「川村カ子トアイヌ記念館」は探すのに苦労した。標識は見つかったが建物が見つからない。 やっと見つけた記念館は道路から少し奥まっていた。 観光客が来るシーズンだったら、すぐにわかっただろうに、ほかに誰もいなかった。

入り口でもらったパンフレット(←写真)によると「川村カ子ト氏がアイヌ民族文化を正しく伝承するために自から私費を投じて建設した北海道最古の アイヌ文化の貴重な資料館」である。 さらにパンフレットには「北海道を正しく知るためには貴いアイヌの血と汗と涙で綴られた歴史を知って欲しい」とある。

記念館内部はそれほど広くはないが、アイヌ文化資料がびっしりと展示されている。 工夫を凝らした生活調度品が私の興味を引いた。

記念館の外では記念写真用にアイヌ民族衣装を貸してくれる。(写真→)

■ 知里幸惠文学碑

川村カ子トアイヌ記念館の近く、北門中学の校庭に知里幸惠の文学碑がある。 言語学者の金田一京助博士にその才能を認めながら、19才で世を去ったアイヌの少女の記念碑だ。
芝生の上に、大きな石を串団子のように積んだ塔が二つ立っていて、その回りに四つの石が置かれている。(写真→)
石の数が全部で十三個。一番大きな石には
銀のしずく降る降るまはりに
  金のしずく降る降るまはりに
というアイヌのユーカラ(叙事詩)の一節が刻んである。 幸惠が日本語に訳したものだ。 幸惠が死の直前にまとめた『アイヌ神謡集』にのっている。
この『アイヌ神謡集』の序文が美しい。 出だしを少し引用する。
その昔この広い北海道は、私たちの先祖の自由な天地でありました。天真爛漫な稚児の様に、美しい大自然に抱擁されてのんびりと楽しく生活していた彼等は、真に自然の寵児、なんという幸福な人たちであったでしょう。・・・・
(岩波文庫 知里幸惠編訳『アイヌ神謡集』序文)
6:00

■ キャンプ場へ帰る

旭川市街からキャンプ場へは40〜50分で着いた。 夕食はいつものポトフ。つまみに買ったアサリがおいしかった。
8:45

■ 温泉 「森の湯」

夕食後目に前にある森の湯「花神楽」に行く。 毎日入ると、1回1人600円はちょっと痛い。 のんびり疲れをとるには豪華すぎる温泉だ。毎日来る人はいないだろう。

男湯の入り口でふと見上げると Jentleman となっている。 正しくは Gentleman ではないかなと思ったが、自信がなかったので受付の人には言わなかった。

10:15
10℃

■ 1日の終わり

1日天気が悪かった。
天気が悪いときは、美術館や博物館を見て回るのがいい。( 雨の日のキャンプ参照)
今日はアイヌについて、少し勉強できた。 家に帰ったらエッセイが書けそうだ。
【1日のまとめ】走行距離: 115km宿泊: ひがしかぐら森林公園オートキャンプ場 フローレ

7 日目10月7日(土)東神楽→十勝岳・望岳台→東神楽

午前
6:00

■ 起きてまた寝る

テントの外へ出たら、まわり一面霧、目の前にあるはずの温泉「森のゆ」も見えない。 暖かい寝袋からで出たばかりのせいか、寒さは感じない。 霧が晴れるまで一眠り、と再度寝袋にもぐり込む。

7:15

■ 起床

霧は晴れていないが、少し明るくなってきた。 晴れそうだ。
霧の写真も悪くないな、と数枚撮影(写真→)

コーヒーを飲みながら記録を整理する。 今回は小さなメモ用紙にその場その場で記録し、それをノートにまとめる方式をとった。 面倒だが、記録漏れが少ない。

10:15

■ 天気回復

朝食を終えた頃、霧が晴れ、太陽が見えてきた。
太陽の光を浴びるとキャンプ場が生き返ったように、鮮やかになる。 それっ!、と写真を撮りまくる。太陽が出ているときはリバーサルがいい。

キャンプ場の紅葉はまだ最盛期ではない。 赤・オレンジ系(もみじ等)は色づいているが、黄色系(しらかば等)は緑のままだ。(写真→)
ナナカマドの赤が鮮やかだ。(←写真)

午後
12:00

■ 出かける

天気が回復したので、出かけることのにした。
センターハウスに寄り、延泊の手続きをする。 受付のNさんとは昨年来たときに顔見知りになり、1年ぶりの再開に話が弾んだ。

裏道を通り、美瑛に向かう。
途中、郎根内(ローネナイ?)の山里直売所で朝市をやっていた。(写真→)
真っ赤なほおずきを沢山売っていて安い。 ジャガイモ、インゲンなど新鮮な野菜を買い込み、美瑛に向かう。 (あとになって、買った野菜類を直売所に置き忘れて来たことがわかった! 帰りに寄ったが、直売所は閉まっていた。)

1:20

■ 今日のそば食い修行は、修行にならず

美瑛には参考書「北のそば屋さん」に載っているそば屋さんがない。 しかたなく、JR美瑛駅近くのそば屋さんで昼食。

とろろそば(670円)を食べたが、つゆがおいしくない。妻に言わせると「インスタントのような感じ」がする。 店には4組の客がいたが、全部観光客だった(地図やガイドブックを広げていた)。 やはり土地の人が好んで行く店を探すべきだった。

美瑛の街でガソリンを入れる。リッター104円、高い! 喜茂別は95円だった。

■ 十勝岳望岳台

白金温泉の少し手前、白金ビジター・センターでコーヒー・ブレイク。
1993年に来たとき、庭の紅葉がすばらしかった(←写真、1993.10.1)。 今年は良くなく、写真を撮る気にもならなかった。 コーヒーショップの人に尋ねたら、「今年の紅葉はきれいではないそうです。このまま落ちてしまうのでしょう」という返事だった。 今年は10月になっても気温が下がらず、暖かい。そのせいだろうか。

望岳台の紅葉はちょうどいい時期で、きれいだった。(写真→) ただ、到着時間が遅すぎた。 10〜20分ほど眺めている間に、雲が出てきて、夕暮れになってしまった。

6:00

■ キャンプ場に帰る

キャンプ場についたら、テントが増えている。 10組みぐらいありそうだ。 今日は土曜日、おそらく皆さんは今年最後のキャンプだろう。

我がサイトの隣にもテントが張ってある。 毎年、シーズン・オフにキャンプをして回っているので、隣にテントが並ぶことはめったにない。 挨拶したが、迷惑そうに不愛想な返事しか返ってこなかった。 キャンプ場では挨拶する人が少ない、と聞いていたが、残念だ。 「キャンプのマナー」を読んでくれるといいが、、、、

8:45

■ 今日も「森のゆ」

いつもの夕食(浅川風ポトフ)を食べ、目の前にある温泉「森のゆ」に暖まりに行く。
10:00
10℃

■ 月は半月

月はほぼ半月になっている。 帰るころは満月になるはずだ。
のんびりした1日だった。
気温10℃、暖かい。明日は雨か?
【1日のまとめ】走行距離: 82km宿泊: ひがしかぐら森林公園オートキャンプ場 フローレ

8 日目10月8日(日)東神楽→層雲峡→北見→網走

午前
6:15
小雨
10℃

■ 小雨の中、撤収

起きたときは小雨が降っていた。 毎朝必ず入れるコーヒーも朝食も抜きで、撤収開始。 雨の日のキャンプの要領で手早く片づける。
区画サイトは車がすぐ横にあるので、雨の日は助かる。
レインコートを着ると蒸れるので、小雨の時は使わない。 服は少しぐらい濡れてもいずれ乾くので、気にしないでどんどん片づける。
午前
8:30

■ センターハウスで挨拶

テントサイトをきれいにした後センターハウスに立ち寄り、お世話になった挨拶をする。 受付のTさん、Nさんに「来年も来ます」と約束をして別れる。(写真→)
夜勤のおじさんには会えなかった。 かっこいい制帽をかぶったおじさんと写真を撮りたかったが、今年も念願を果たせず。
午前
9:00

■ 層雲峡をNon-stopで通過

当麻を通り愛別で国道39号に入り、層雲峡へ。
層雲峡の紅葉も全く期待はずれだった。 昨年の紅葉があまりにもきれいだったので失望感が強い。(写真は1999年10月10日撮影→)
しかし連休とあって人では多い。 紅葉をねらってきた人には気の毒だ。 初めての人が「層雲峡の紅葉は大したことはない」と誤解してしまいそうだ。
1枚も写真を撮らず、Non-stopで層雲峡を通過。
午前
11:30
小雨

■ 石北峠

小雨の中、石北峠を通過。
この辺りは紅葉がきれいなところで、今の時期は最高のはずだが、今年の色はあまり良くない。
午後
2:00

■ 北見のおいしいそば屋さん

今日のそば食い修行は「当たり」だった。
店の名は「源吾」、JR北見駅前の繁華街から少し北西にはずれたところにある。 参考書「北のそば屋さん」に書いてあるとおり、おいしいそばだった。 とろろそばを2人で3人前食べた。 店内は、地元の人が遅めの昼食を食べている感じだった。 この後も毎日そば食い修行を続けたが、「この「源吾」が一番おいしかった」というのが私たち夫婦の一致した意見だった。

美幌の街で道立オホーツク公園てんとらんどへ予約の電話を入れる。 この時期、キャンプ場が満員ということはあり得ないが、「利用者がいなくて臨時休業」ということはあり得るので 事前に連絡した方がいい。

午後
4:00

■ 道立オホーツク公園てんとらんど に到着

>
道立オホーツク公園てんとらんど料金(2泊)
施設維持費 1010円 x 2人 x 2日= 4,040円
施設使用料 500円 x 2日=  1,000円
合計   5,040円
センターロッジの前に車を止め、利用手続きをする。 クリックすると全体図(94KB) このキャンプ場は何度も来ていて、好きな場所も決まっているので下見は必要ない。
私たちが好んでテントを張るのは、一番安いフリーサイトだ。(←フリーサイトのレイアウト図、クリックすると全体図)
サイト料は安い(500円)が「施設維持費」というのが1人1日1,010円かかる。 歌才オートキャンプ場ルピックの「入場料」とは違い毎日支払わなければならない。
 

■ 夕食は回転寿司

網走にはビッグ・サンという回転寿司がある。 おいしいのでキャンプに来る度に食べに行っている。 今日もさっそく出かけた。
自宅にいるときは「回転寿司はおいしくない、魚くさい」と言って決して食べに行かない妻も、 ビッグ・サンでは「おいしい」といってお皿を積み上げてゆく。 やはり新鮮なのだろうか。
 

■ 今夜の温泉はかんぽの宿

網走湖の呼人半島の付け根あたりに 天然温泉「網走簡易保険保養センター」 がある。いわゆる「かんぽ」だ。 ここでキャンプ場の「ゲートカード」を見せれば350円で温泉が楽しめる。 豪華な温泉風呂ではないが、良質の単純温泉で、疲れをとるにはいい。 今日は泊まり客が少ないのか、温泉には誰もいなかった。
9:30
14℃

■ 気温が高い夜

夜になって気温が上がってきた。 この時期、14℃とは異常に高い。 空は曇っていて、星は見えない。
風が強いのでタープをポールからはずし、地面に横たえてから寝る。
風が強い夜は寝るときにタープを畳んだ方がいい。 そのままにしておくと、一晩中パタパタと風にあおられ、うるさくて眠れない。 風で飛ばされないか、張り綱が切れないかと気になって熟睡できない。
【1日のまとめ】走行距離: 282km宿泊: 道立オホーツク公園てんとらんど

9 日目10月9日(月)てんとらんど⇔モヨロ貝塚⇔常呂遺跡

午前
6:45
晴れ
15℃

■ 朝 - 相変わらず風が強い

太陽は出ているが薄く霧のようなもやがかかっていて、日差しは弱い。 相変わらず風が強い。 昨夜はタープを倒しておいて正解だった。 張ったままにしておいたらパタパタいう音で熟睡できなかっただろう。
7:45

■ 洗濯と平行して朝食の準備

コインランドリー費用
洗濯  200円 x 2台=  400円
乾燥 (30分)100円 x 4 x 2台= 800円
合計  1,200円
朝食の準備と平行して洗濯する。 洗濯・乾燥合わせて2時間以上かかるので、平行して何かやった方がいい。
受付でもらったガイドブックには「洗濯は22時まで」と書いてあるが開始時間は書いてない。 車でセンターロッジまで行き当直の人に聞いたら「どうぞ」ということだった。

コインランドリーのところに張り紙がしてあり、1人1台しか使用できず、洗濯機や乾燥機の前に利用者のサイト名と名前を書くようになっている。 2年前に来たときはこのような張り紙はなかった! やはり洗濯や乾燥が終わったのに取りに来ない人がいるからだろう。 ぜひキッチン・タイマーを使って、無駄な時間がないようにして欲しい。 (キャンプの持ち物の「キッチン・タイマー」の項参照)
誰も使っていないので2台を使って洗濯。 (利用者はフリーサイトは我々だけ、区画サイトには1組いた。ロッジはほぼ満員のようだった。)

10:00
21℃

■ 朝食

洗濯・乾燥と平行して朝食を取ったので、少し落ち着かなかった。
乾燥はいつもは1時間半で終わるが、今日は2時間かかった。 衣類が多すぎたのか、乾燥機が弱かったか、いずれにしても時間がかかる作業だ。 キャンプ場にある乾燥機は家庭用と同じ大きさのようだ。 街のコインランドリーにある業務用大型乾燥機を使えば30分ぐらいで乾くだろう。
気温21℃、初夏の陽気だ。
午後
12:00

■ そば食い修行

網走のそば屋さんで参考書「北のそば屋さん」に紹介されているのは、「ふじた家」一軒だ。 商店街を少し裏に入ったところにあった。
参考書によると、この店はさらしな粉を使っている。 さらしな粉はそばの中心部から出てくる粉で、普通のそばに比べ白い。 そばは細めに切ってある。
残念ながらうまいとは思えなかった。 私たちの味覚がおかしいのか、普通のそばの味を期待するのがおかしいのか。 さらしなそばを意識して食べたのは初めてだった。
1:00

■ モヨロ貝塚と謎のオホーツク人

今回のキャンプ旅行の目的の1つは 謎のオホーツク人 に 会う ことだった。
オホーツク人とは北海道のオホーツク海沿岸にむかし住んでいた北方系民族のことである。 6世紀頃に住み始め、13世紀頃その痕跡(文化)が消えてしまう。 どこから来たのか、なぜ突然消えてしまったのか、まだ十分には解明されておらず、謎が多いので 謎のオホーツク人 と呼ばれている。 私たち日本人に、ほんのわずかかもしれないが、このような人々の血が入っているというのに興味がわいた。

その居住跡は網走河口で発見されたものが規模が一番大きい。 現在、「モヨロ貝塚」として国で保護・保存されている。

モヨロ貝塚は網走市街を抜けて網走川を渡り、河口へ向かう道をしばらく行ったところにある。 入り口にある「モヨロ貝塚館」(←写真)の展示室は半地下式になっていて、遺跡が埋まっていた状況を再現している。 会いたい と思っていた 謎のオホーツク人 はこのモヨロ貝塚館に展示されていた。

オホーツク人の埋葬方法が一風変わっている。 埋葬された人骨は両手を胸の上に組み、両足を腹の上に折り曲げている。 ほとんどの場合、頭が北西、骨盤が南東の位置になっているそうだ。 頭部に底を抜いた壷が被せられているのが異様だ。

服装も当時の日本本土のものとは違う。 網走の道立・北方民族博物館にクジラの牙を彫って作った女性像が保存されている。(写真は「北海道立北方民族博物館総合案内」より転載→)
この像はモヨロ貝塚で出土した。 上半身は服が体に密着し、腰から下は膝が隠れるくらいの長さのワンピースを着ている。 袖は円筒形でセーターのように腕に密着している。 百人一首の絵から想像する平安時代の十二単とは全く違う服装である。 首から上が欠けているのが残念だ。

「モヨロ貝塚館」の前にモヨロ貝塚が広がっている。 貝塚は発掘調査が終わったあと完全に埋め戻されているので普通の雑木林に見える。
入り口を入ると「土の家」というのがあり、オホーツク人の住居を再現している。(←写真)
冬の寒さをしのぐ知恵として、家は半地下式になっており、屋根はまるく土で覆われている。 外見は土饅頭だ。

3:00

■ 常呂遺跡

常呂は網走より車で1時間はかからない。 網走湖の横を通り、能取湖を半周して常呂川を渡って少し行ったところにある。
遺跡は常呂の広い範囲に分布しているが、サロマ湖畔・東急リゾートホテルの前に広がっている「ところ遺跡の森」がまとまっていて便利だ。(←写真)

常呂遺跡の発掘品は入り口にある「ところ遺跡の館」で見ることができる。 時代順に介せつつ気の展示品が並び、住居の模型や、発掘時の写真なども展示されている。(写真→)

4:45

■ 東急ホテル

サロマ湖に面したリゾートホテルだ。ガイドブックによると、サロマ湖に沈む夕日がきれいだそうだ。
ところ遺跡の森を見たあと、1階のコーヒーショップに寄った。5時に閉店ということでゆっくりはできなかったが、コーヒーはおいしかった。
8:45

■ キャンプ場へ帰る

網走市内へもどり、昨日と同じビッグサンで寿司を食べ、これまた昨夜と同じかんぽの湯に入り、キャンプ場へ帰った。
10:00
14℃
星空

■ 暖かい夜

明日はキャンプ場を移るので、今夜の内に荷物をまとめる。
風は弱く、気温は高い。これでは紅葉は望めない。満天の星空。
【1日のまとめ】走行距離: 139km宿泊: 道立オホーツク公園てんとらんど

10 日目10月10日(火)網走→チミケップ湖→津別峠→虹別

午前
5:20
快晴
9℃

■ 日の出

気温9℃、肌寒い。 一面に薄く朝靄がかかっている。 風は弱い。まわりに遮るものがないこのキャンプ場では珍しい。 5:30、テントの真っ正面に見える海別岳の左側から朝日が昇り始めた。 上空は雲一つない青空になっていた。
朝食を取らずに撤収を始める。 キャンプ道具をまとめ、次々に車の近くに運ぶ。 快晴で、道路も乾いているので汚れなくていい。 ( キャンプ場を去る参照)
8:15

■ センターロッジ(管理棟)へ移動

撤収を終え、センターロッジへ車ごと移動。 ここのセンターロッジは高台にあり見晴らしがいい。 とくに今日のような晴天の日はすばらしい。
ここで私はひげ剃り、妻は化粧。 洗面所でお湯が使えるので便利だ。 シーズン・オフで誰も利用者がいなく、私たち夫婦の独占状態だ。
9:00

■ キャンプ場を去る

管理人の挨拶し、キャンプ場をあとにする。
今夜のキャンプ予定地はまだ決まっていない。 3つの案を立て、現地を見てから決めることにした。
  • 第1案は津別から津別峠に向い、津別峠近くの「上里ふれあいの里キャンプ場」を利用する。
  • 第2案は津別峠から屈斜路湖へ降り、弟子屈から虹別へ行き「虹別オートキャンプ場」を利用する。
  • どちらも初めてのキャンプ場なので、気に入るかどうかわからない。 第1、第2案どちらも気に入らない場合は、今まで何度も利用して気に入っている弟子屈の「桜ヶ丘森林公園オートキャンプ場」を利用する。
美幌のセブンイレブンでおにぎりを買い、車中で朝食をすます。 キャンプ場が決まっていないので先を急ぎたい気持ちがあり、朝食は簡単にすましたが、チミケップ湖にはどうしても寄ってみたい。 昨年行ったときのきれいな紅葉が今でも夫婦の話題になる。
国道240号を美幌から津別まで走り、津別からチミケップ湖への脇道に入る。
10:30

■ チミケップ湖の紅葉に失望

チミケップ湖の紅葉は残念ながら昨年のようにきれいではなかった。(←チミケップホテルの庭)
まだ時期が早いのだろうか、それとも今年は 不作 なのだろうか。 色が 薄い というより キタナイ 感じがした。 緑の葉も多く見られたので、早すぎたのかもしれない。 昨年はきれいだった!
ナナカマドの実はきれいに色づいていた。(写真→)
午後
12:00

■ 木の値段がわかる 津別木材工芸館

チミケップ湖から、やや失望しながら津別に戻り、「津別木材工芸館」に立ち寄る。 津別で産出するいろいろな木材が陳列されている。 それぞれの木の断面をカットして見せていたり、木材の値段が表示してあるが興味深い。
津別の木を素材にした木製品の展示即売もやっていた。
1:10

■ 上里ふれあいの里キャンプ場をあきらめる

第1案のキャンプ場、「上里ふれあいの里キャンプ場」は津別峠に着く少し前の、脇道にそれたところにあった。 キャンプ場内に川(津別川)が流れていて変化があり、静かなキャンプ場かな、という印象を受けた。 しかし車の乗り入れはできず、テントサイトは駐車場からかなり遠い(私たちにとって)ということで、利用をあきらめた。 トイレもきれいではなかった。
1:30

■ 雄大な景色の津別峠

津別峠の展望台に行くには峠から少し脇道に入る。
展望台からの眺めはすばらしかった。 中島を浮かべた屈斜路湖の全貌が見渡せる。 正面遠くには斜里岳の特徴的な姿が見える。
右の方には湖内に突き出た和琴半島が見え、その左手前に屈斜路プリンスホテルの新館が白く輝いていた。
ここより10kmほど左手にある美幌峠と比べると、四方の広がりが少ない。 やはり観光名所としては美幌峠が優れているが、観光客がほとんどいない津別峠もおすすめだ。
3:00

■ 虹別オートキャンプ場に決める

津別峠を下り、弟子屈(摩周温泉)を通過して、第2案の「虹別オートキャンプ場」へ直行する。
このキャンプ場は今年(2000年)7月にオープンした、出来立てのキャンプ場だ。 「キャンプ場に着いたら」のとおり、まずキャンプ場内を車で一周する。 テントは1つも見あたらない。
テントサイトはフリーも区画も平坦になっている。 まわりはきれいに色づいた木々に囲まれ、変化がある。
フリーサイト(←レイアウト図のF)は駐車スペース(P)が隣接しており、荷物運びは楽だ。 トイレと炊事場がやや遠いのが難点だ。 しかし、二人とも自然に囲まれたテントサイトが気に入った。
センターハウスへ行き料金を聞いて驚いた。1人350円だという。 これだけのすばらしい環境と整備された設備がついて2人で700円で利用できるとは! 最近できるキャンプ場はフリーサイトでも利用料が高く設定されていて、不満だったが、ここは安い!
テントサイトのトイレはすべて閉めたのでセンターハウスのトイレを使ってくださいとのこと。 フリーサイトから近いので助かった。
虹別オートキャンプ場料金(2泊)
フリーサイト 350円 x 2人 x 2日=1,400円

センターハウス内にはトイレの他にコインランドリーやテレビを備えたラウンジがある。
受付をすませ、すぐにテントを張り始めた。
 

■ 夕食の買い物に虹別へ

キャンプ場のスタッフは全員5時に帰り、入り口のゲートを閉めるので、その前に虹別まで買い出しに行く。 市街まで車で数分だ。 市街といっても2、3分で通過してしまうような小さな街で、コンビニのほか数軒のお店しかないようだ。
今夜の夕食は簡単に、ということでコンビニで買い物をすまし、5時直前にキャンプ場に戻る。
5:45

■ 夕食は簡単に、いつものポトフ

夕食はベーコン、じゃがいも、玉ねぎ、シメジ、いんげん等を使い、いつもの「浅川風ポトフ」。
まわりは真っ暗になっている。 月がだいぶ丸くなってきた。 この月が満月になる頃は今回のキャンプ旅行も終わりとなる。
7:00

■ センターハウスを独占使用

夕食後はセンターハウスのコインランドリーで洗濯をしながら、シャワーを浴びたりラウンジでテレビを見たり、まるで自分の家にいるように気ままに過ごす。 自分たち以外にキャンパーはいないので、心細い感じはするが、気ままに過ごせる。 テレビを見たのはキャンプに来て初めてだった。
ここの乾燥機は残り時間が表示されない。 これは不便だった。
9:45
6℃

■ 夜は冷えてきた

寝る頃は気温が下がってきた。 今回のキャンプでは 最低気温 だ。
夕食の頃、きれいに見えていた月にも雲がかかり、星もあまり見えなくなった。 風は全くない。 明日は天気だろうか。
【1日のまとめ】走行距離: 180km宿泊: 虹別オートキャンプ場
 PART I続くPART III 
Tuesday, 11-Jul-2017 06:42:32 JST