1997年 キャンプ日記 - PART II

こだわりキャンプ術 トップページまとめ編 目次1997年 キャンプ日記 - PART IPART IIPART III Updated: 2013.7.10
■ 私たちの北海道キャンプ旅行日記です。
期間:1997年6月27日〜7月14日(18日間)

1ページにまとめた記録のサマリーは こちら にあります。

このページの目次
日程 ......... PART II
7月3日(木) 礼文島
7月4日(金) 網走へ
7月5日(土) 知床
7月6日(日) 摩周湖
7月7日(月) 根室
7月8日(火) 弟子屈
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まとめ編 目次
持ち物リスト
記録のまとめ方
キャンプ場ガイド
【日程】  1997年キャンプ日記 - PART II
7月3日(木)7月4日(金)7月5日(土)7月6日(日)7月7日(月)7月8日(火)
Part I 11日目 Part III
礼文島網走へ知床摩周湖根室弟子屈

7日目7月3日(木)稚内→礼文島→稚内→中頓別

3:50

17℃

■ 風が強くテントを撤収

昨夜は、夜半過ぎから強くなった風でテントがパタパタ鳴り、熟睡できなかった。 朝起きたときは、ペグがあちこち緩んでいて、中には抜けそうなものもあった。 風は、海からキャンプ場がある山に向かって吹き上げてくると考えていたが、実際は逆で、山の上から海に向かって吹いている。

今日はテントを置いて礼文島へ日帰りする予定だ。 風はあいかわらず強く吹いていてテントがガタガタゆれる。 すべてのペグを少しずらして打ち直し、フェリー乗り場へ出発した。 しかし、どうもテントが気になる。 もし出かけている間にテントが飛ばされたら大変なことになるし、礼文島に行っているあいだ中テントを気にしていたら楽しめない。 とうとう途中で引き返しテントを撤収してしまった。 今夜はどこかオホーツク海沿岸のキャンプ場を探すことにしよう。

6:20
曇り

■ 礼文島へのフェリー

昨日調べておいたフェリー乗り場横の有料駐車場(1日1,000円)に車を置き、始発のフェリーに乗る。

乗ってみて予想以上に混んでいるのにびっくり。 始発だから空いていると思いのんびり乗船したら、船室の壁際はどこも満員で座敷の真ん中しか空いていない! フェリーの中で朝食を食べる予定なのに、これでは衆人環視の中で食べることになり、そんな度胸は私たち夫婦にはなさそうだ。 それに寄りかかる壁もない状態で3時間近く過ごすのか!

あきらめて1等に移ることにした。 1等は2階にあり、2等に比べずっと豪華で、乗客も数組しかいない。 運賃は約2倍(1人・片道、3,980円)だが、私たち夫婦の場合はその価値は十分ありそうだ。 帰りも1等にしよう!

ゆったりとした椅子に座れたので朝食を買おうと売店に行ったら、なんと弁当は売っていない! フェリーに乗り込むと同時に弁当を開いている人たちが何人もいたので、売店に売っているものとばかり思っていた。 あの人たちは乗る前にどこかで買ってきていたのだ。 あきらめて缶ビールと腹の足しなるようなつまみを買い、お粗末な朝食を済ます。

礼文島の香深までは2時間55分、ビールで朝食を済ませ一眠りできた。
途中、利尻富士がちょっと姿をあらわしたので天気の回復を期待したが、その後は1度も見えなかった。 写真も取り損ねた。

9:15
霧雨

■ 礼文島に着く

フェリーは定刻に礼文島の香深港に着く。 霧のような小雨が降っていてどうもスッキリしない。 天気の回復は望めそうもなく、1日中こんな天気だろうとあきらめる。

フェリー・ターミナルの前に、発車間際の知床行きのバスが待っていた。 運転手さんに聞いたら出発時刻だという。 誰も乗っていないのでちょっと待ってもらい、ターミナルで昼飯とおやつを買う。 どうも今回は準備不足というか、やる気がないというか、食事はいいかげんになっている。 天気が良ければもっと準備にも気合が入るのだろうが。

■ 元地灯台に向かって登る

私たち夫婦だけを乗せた知床行きのバスは、霧がかかっていて寒々とした感じの海岸を15分ぐらい走り、終点知床に着いた。

霧雨の中、知床のバス停から元地灯台に向かって歩き始める。 私たち夫婦以外誰も歩いていない。 歩き始めた頃はまわりは畑だったが、30分ぐらい歩くと両側の花も多くなった。
しかしなんとも歩きにくい。 道は緩やかな登りだが、あちこちぬかるみがあり、つるつる滑る。 花を楽しみながら、休み休み登る。 晴天なら、左側に利尻島と利尻富士が見えるはずだが、今日はまわり中真っ白い霧で何も見えない。

■ ”天国”とはこんなところか

礼文島 - 霧の中のお花畑 元地灯台に近づくにつれ花の種類も数も多くなった。 猛烈な強風が海側から吹き上げるので、油断していると吹き飛ばされそうになる。 体を低く曲げて風を避けながら登る。
元地灯台から右に回り、尾根筋を歩き始めると風も弱まり、滑りやすい足元さえ気をつければ、のんびりした散策が楽しめるようになった。

この辺りはいろいろな花が一面に咲いている。  濃い霧の中で眺めていると見渡す限りお花畑で、その奥の方はボーッと霧の中に消えている。 まるで”天国”にいるような錯覚におそわれた。(写真)

■ 桃岩展望台経由で香深に戻る

あちこちでつるつる滑りながら、どうにか桃岩展望台に到着。 途中20人ぐらいのグループとすれ違っただけで他には誰にも逢わなかった。
これから先はしばらくは急な下りだが舗装されており、すべる心配もない。 最後にバス道路をだらだら下ると、まもなく民家が現れ、出発点の香深にもどった。 いつのまにか霧は消えていた。
午後
3:10

■ 稚内に戻る

午後1:05発ののフェリーで稚内に戻る。 この時間にはキャンプ場に着いているのが理想だが今日はこれからキャンプ場探しとなった。 日本の最北端・宗谷岬も左手にチラッと見ながら素通りし、先を急ぐ。
5:40
曇り

■ クッチャロ湖畔キャンプ場をあきらめる

第1候補のクッチャロ湖畔キャンプ場に着く。
テントサイトは芝生でクッチャロ湖に沿って長く伸びておりテントの数も数張り。 車で回ってみてよさそうなので管理棟で申し込み、1泊分の400円を払う。
しかし、実際にテントを張る時になって困った。 風が強いのである。 クッチャロ湖からかなり強い風が吹いてくる。 そう言えばウインド・サーフィンを楽しんでいる人たちが何人かいたなあ。 ドーム型のテントなら問題はないだろうが、我が家はロッジ型で、風にはあまり強くない。 昨夜は稚内森林公園キャンプ場で風に悩まされたので、敏感になっている。
あきらめてキャンセルしようと管理棟へ行ったら、すでに閉まっていた。 結局400円は返してもらえなかったが、次の「ピンネシリ・オートキャンプ場」にただで泊まることになったので文句は言えない。
7:00
曇り

■ ピンネシリ・オートキャンプ場に落着く

第2候補である、中頓別のピンネシリ・オートキャンプ場に着いた時はだいぶ遅くなっていた。 キャンプ場と並んで道の駅がありその一部がキャン場の管理事務所になっている。 管理人はすでに帰った後で、受付は閉まっていた。

キャンプ場は、国道275号に沿って横長に配置されており、車の音が気になりそうだが、テントサイトはきれいな芝生で良く手入れされている。 先客として20人ぐらいのパーティーが、テントを張り楽しそうに宴会をやっていて、これも気になる。 しかし、これ以上別なキャンプ場を探す時間もないのでここに決め、テントを張ってしまった。 受付は明日すればいい。

テントのすぐ近くに、誰も使っていないキャンピングカーサイトがあり、そこの流しを勝手に使わせてもらい夕食を作る。 その間、道の駅にあるコインランドリーで、礼文島登山で濡れた衣類を洗濯する。

夕食後、道路を隔てた反対側にあるピンネシリ温泉で疲れた体を休め、お決まりのビール・タイムで忙しかった1日を終わる。

1日のまとめキャンプ場代: ?| 走行距離:143kmキャンプ場:ピンネシリ・オートキャンプ場

8日目7月4日(金)中頓別→オホーツク海岸→網走

4:20
曇り
20℃

■ オホーツクラインを走る

天気予報によると今日は1日雨。 起きたときはまだ降っていなかったが、朝食も取らず、すばやくテントを片づけ始める。 片付け終わらないうちにポツポツ雨が降りだした。
6:00
小雨
管理事務所がある道の駅で、顔を洗い、ひげをそり、身支度をしている間に雨が本降りになった。 朝早く撤収しておいて良かった。 今日で3日間、雨模様の天気が続いている。

支度が終わっても管理人は姿を見せない。 悪いとは思ったが利用料(1泊1,500円)を払わずに出発した。

雨の中、歌登経由で枝幸に出て、雄武、興部とオホーツク海沿岸をひた走りに走る。
やがて雨も止んだので紋別の手前のオムサロ原生花園で一休みする。 国道の反対側にあるオムサロ台地竪穴群の史跡も見物、1,000年前の文化に思いをはせる。 北海道で、古代人の住居跡や遺跡を見るたびに感じるのだが、暖房装置も無かった時代に、どうして寒いところに定住したのだろうか。

サロマ湖を通る頃は天気もだいぶ良くなり、3日ぶりに太陽が姿を見せた。

夏のサンゴ草

■ 祝 10万KM

能取湖を左に見て走っているとき、車のメーターが100,000kmを超した。 この車(ホンダ・シビック)も良くがんばってくれる。 1993年のキャンプ旅行にとき先代のニッサン・サニー・カルフォルニアが函館近くを走っているとき100,000kmを超したのを思い出す。 メーターは10万kmで”0”にもどる方が、新車になったようで愛着がでる。 昔の車はそうだった。

■ 能取湖のサンゴ草

能取湖のサンゴ草は9月下旬に真っ赤な美しい色に紅葉するので有名だが、夏はいったいどういう形や色をしているだろうと興味があったので寄ってみた。 紅葉の時期には観光バスでいっぱいになる観光スポットも今は人影もなく静まり返っている。 夏のサンゴ草はつくしのように伸びていて、静かに息づいている、という感じだった。(写真)
午後
1:35
晴時々曇り

■ 網走に着く

網走に到着。 JR網走駅前を通過して少し行ったところに、網走に来るたびに寄っているKFC(ケンタッキー・フライド・チキン)がある。 今回もこのKFCに寄り昼食を取る。 店の内部も昨年と変わっていないようだ。 今日のキャンプ場、「道立オホーツク公園てんとらんど」はここから10分ぐらいなのでもう着いたようなものだ。 食事後コーヒーを飲みながら、家族に絵葉書など書いてのんびりくつろぐ。 コーヒーはおかわりができるのがいい。
2:30

■ 道立オホーツク公園てんとらんど

網走の市街を抜け天都山にある「道立オホーツク公園てんとらんど」に到着。 昨年利用してこのキャンプ場の良さは分かっているので真っ直ぐ管理事務所に行き今日から2泊の申し込みをする。

フリーサイトを車で1周し昨年とほぼ同じ場所に決めた。 キャンパーは少なくフリーサイトに6張り、実にゆったりできる。

天気もすっかり回復し、右から左へ藻琴山、斜里岳、知床連山と手に取るように良く見える。 日だまりで、濡れたテントや寝袋を乾かしながら、コーヒーを飲んだり、写真を撮ったり、スケッチをしたり(妻)して久しぶりにのんびりした時間を過ごした。

1日のまとめキャンプ場代:2,500円| 走行距離:298kmキャンプ場:オホーツク公園てんとらんど

9日目7月5日(土)網走→小清水原生花園→知床→網走

4:00

20℃

■ 輝く朝日の中での朝食

道立オホーツク公園てんとらんどの朝 暖かい。3日ぶりの晴天。 起きた時は知床半島の先端あたりから朝日が昇り始めていた。 知床連山や斜里岳は朝日と同じ方角なのでシルエットになっているが、輪郭だけははっきりしている。

いつものようにコーヒーを入れのんびり朝食。 さんさんと輝く朝日の中での食事どきは、キャンプの素晴らしさを感じる幸せなひとときだ。

真っ青な空の上でひばりのさえずりが盛んに聞こえる。 いや、この時はひばりだと思っていたが、もしかしたら、ひばりではなかったかもしれない。 というのは、川湯温泉のビジター・センターに行ったとき、ひばりそっくりの鳴き方をする鳥(録音)の声を聞いた。 キャンプ場で鳴いていたのは、その鳥だったかもしれない。

8:10
朝食の後、テントを閉め知床半島に向けて出発。

■ 小清水原生花園

網走の町を出てすぐのところにある小清水原生花園に立ち寄る。 騰沸湖のすぐ横にある無料駐車場に車を止め、咲き乱れる花の中やオホーツク海岸をしばらく散策する。 ここは、観光バスのスポットから少し離れているので、私たちだけで静かに花や景色を楽しむことができた。
10:30
曇り時々晴

■ 知床自然センター

斜里、ウトロを通過し知床自然センターまで休まず走る。 ここで知床の四季をまとめた映画を見る。こじんまりしたシアターで約20分間上映される。 ヘリコプターからの撮影が多く、なかなか臨場感がある。色もきれいだ。 でも500円はちょっと高いと感じる。 知床自然センターの目的は営利ではなく、知床の自然の美しさとそれを保護することの大切さを訴えるためにあるのだろうし、無料にしてもいいのではないだろうか。 今回は2度目だったので最後の部分で少し眠くなった。

■ 知床五湖の散策

知床自然センターのレストランで早めの昼食を済ませ、車でしばらく走ったところにある知床五湖を散策。
知床五湖は、名前の通り大小5つの池が森の中に点在しており、すべての池を一周する形で散歩道ができている。 道はよく整備され歩きやすい。 私たちがここを歩くのは確か4回目と思うが、写真を撮ったりスケッチをしたりして歩くので1時間半ぐらいかかる。

最初の池(第1湖)までは人が多い。 第1湖をまわって駐車場にもどる道があり、多くの観光客はこの道を使って戻ってしまうようだ。 第2湖以降は人も少なくなり静かな散策が楽しめる。

今日は天気には恵まれなかった。 朝晴れていた空はこの頃には雲が垂れ込めていて、五湖から眺める知床の山々も上の方は雲に隠れている。 晴れた日に池に映る知床連山、特に硫黄岳の姿は素晴らしく、写真やスケッチのいい材料になるのだが、今日は写真を撮る意欲がなくなった。

■ 岩尾別温泉

知床五湖からもどる途中、少し入ったところに岩尾別温泉がある。 何年かまえに寄ろうとしたが、そのときは道路が舗装されておらず、あきらめたことがあった。 今回は、幅は狭いがすべて舗装されているので、ひと風呂浴びて帰ることにする。
温泉は、昼間だったせいか空いている。 男湯は私だけ、女湯は先客が1人だけ(だったそう)で、きれいな湯をゆっくり楽しむことができた。

岩尾別温泉への道沿いでシカに出会った。 今回のキャンプ旅行でシカを見たのは始めてだ。 まわりはフキ(蕗)しかなかったように見えたが何を食べていたのだろうか。

午後
5:00
曇り

■ 車で買い物に便利な街 - 網走

来た道を網走まで戻り、街で今夜の夕食と明日の朝食の材料を買う。
この街で買い物をするたびに感じるのは、車による買い物の便利さである。 この街の中心にある商店街は、道路の両側に駐車スペースが設けてあり、店の前に車を止めて買い物ができる。 私たちが住んでいる藤沢や茅ヶ崎の商店街もそうなっていると助かるのだが、現在の道幅の2倍が必用なので不可能だろう。

■ 土曜日でも空いているキャンプ場 - フリー・サイトの良さ

今日は土曜日なのにキャンプ場は相変わらず空いていて静か。 フリーサイトは全部で3張り、オートキャンプサイトは10張りぐらいか。 オートサイトは隣同士になると結構近くなり、むしろフリーサイトの方が、自分のエリアを広く取れゆったりできる。 (非常に混んでいるときは逆だが。) 安いのが第1の理由だが、我が家はいつもフリーサイト派だ。

■ 洗濯をしながら食事の支度 - キッチン・タイマーの活躍

管理棟のコイン・ランドリーで洗濯をしながらのんびりと夕食の支度。
テントサイトから管理棟までは、登りになっている。 洗濯物を持って歩くのはちょっときついので、車で往復する。 このとき活躍するのがキッチン・タイマーだ。 洗濯機も乾燥機も、スタートすると残り時間が出るようになっているので、持参したキッチン・タイマーにこの時間をセットして、テントへ戻る。 タイマーが鳴ったときに、コイン・ランドリーに戻れば良い。 終わったかどうか、いちいち気にしなくて済むし、終わったままにしておいて、次の人に迷惑をかけることもない。
9:00
曇り
16℃

■ 便利で安心できるキャンプ場の管理体制

管理棟でシャワーを浴びる。
このキャンプ場の受付は、夜10時に閉まるが、管理棟の横にある入り口は24時間開いている。 この入り口のおかげで、シャワーや洗濯はいつでも利用できるので、ありがたい。 入り口に公衆電話もある。

シャワーを浴びた後、売店でビールを買い、いつものビール・タイムで1日を終わる。
夜中も、当直の人が定期的に自転車で巡回してくれるので、安心して、おやすみなさい!

1日のまとめキャンプ場代:2,500円|走行距離:206kmキャンプ場:オホーツク公園てんとらんど

10日目7月6日(日)網走→裏摩周→摩周湖→別海

3:50
快晴
16℃

■ 日の出

太陽が昇る前に起きるつもりだったが、起きたときはもう顔を出していた。 日の出は3:40−3:50頃か。 少し霧が出ている。 いつものようにコーヒーを飲んだ後、朝食の支度を始める。
5:30
太陽が昇るにつれまわりの霧もはれ、殆ど雲のない快晴の空になってきた。 良い1日になりそうだ。

ゆっくり朝食。 ひばり(?)や鶯などの鳥の声しか聞こえない。 そよ風が吹いており少し冷たいが心地よい。
寝袋を干したり荷物の整理をしながらゆっくりテントを片づける。

10:30
快晴

■ キャンプ場を去る

テントや荷物を車に積み終わった後、忘れ物はないか、ごみは落ちていないか、など「キャンプ場を去る」 時のポイントを忘れずに実行、最後にゴミ・ステーションでゴミを捨て、キャンプ場を後にする。

とても良いキャンプ場だった。 来年もまたきたい!

12:00
快晴

■ 晴れ渡った摩周湖

摩周湖の2人 今夜のキャンプ場は別海。 網走からは近いので裏摩周展望台に寄ることにする。

国道244号を斜里の少し手前で右に曲がりしばらく走るとすれ違う車も殆どいなくなる。 ”開拓地や畑の中のカントリームードいっぱいの道”(ガイドブックの表現)を走り、どこが峠かあまりはっきりしない清里峠を越し、少し右に入ると、裏摩周展望台がある。 少し雲があったが湖は良く見えた。 空気は澄んでいて、湖の向こう岸の第1展望台や第3展望台がよく見える。

今急いで行けば、弟子屈側から晴れた摩周湖が見れるかもしれないと、予定を変える。 養老牛、弟子屈と大回りに摩周湖を半周し第1展望台第3展望台から晴れた摩周湖を見ることができた。 妻にとっては初めて、私は38年ぶりである。(写真)

来た道を弟子屈に戻り、国道243号を今日の予定地である別海町のキャンプ場へ向かう。
別海までの道(243号)は、ガイドブックに”原野の中をひたすらまっすぐ伸びる道路が感動的でさえある”と表現されているが、あまり記憶にない。 北海道では、”原野”に”まっすぐ伸びる”道路は、あちこちあるからだろう。

4:00

■ 別海町・ふれあいランドキャンプ場

「別海町・ふれあいランドキャンプ場」は別海町の町外れにある。 運動場や公園などが集まっているエリアの一角なので、”森の中で静かなキャンプ”という雰囲気には程遠い。 芝の手入れも悪く伸び放題になっている。 子供の遊び場があるので小さな子供ずれのファミリーキャンプには良いだろう。 利用料も安い。 不満はあったが”なにごとも体験”とここに決める。
キャンプ場の隣の隣の高台に郊楽苑というホテルがあり、そこの温泉は別海町に住む人々の憩いの場になっているらしい。
夕方

15℃
別海町の中心まで車で数分かかる。 管理人に、夕食の材料が買える店(農協)を教えてもらったが、あいにく今日は休みだった。 コンビニなど2−3軒まわったが良い材料がなく、とうとう何も買えなかった。

■ ホテルで温泉付き夕食

あきらめて郊楽苑の”温泉付き定食”を食べることにしたが、これは正解だった。
温泉に入るだけで500円なのに、1,000円で、ゆっくり温泉に入り、休憩所の座敷で生ビール(これは別料金)を飲み、レストランで食事ができる。 レストランはホテルの2階にあり、窓側の席で別海町の夜景を眺めながら夕食が楽しめた。

天気は下り坂で明日は雨らしい。

1日のまとめキャンプ場代:600円|走行距離:154kmキャンプ場:別海町ふれあいランドキャンプ場

11日目7月7日(月)別海→尾岱沼→根室→別海

5:00
曇り後雨
16℃
起きた時はどんよりとした曇り空だったが、コーヒーを飲んでいる間にポツリポツリと雨が降り出した。 天気予報によると、今日は1日中雨模様ということなので、タープの下でしばらくのんびりすることにした。

今日の予定は根室方面。 「根室方面」というだけで、それ以上のはっきりした予定はない。 気の向くままだ。 ただ、根室でカニが安かったら、買う予定。

7:50

■ 尾岱沼青少年旅行村のキャンプ場を見学

まず、中春別経由で尾岱沼に向かう。
尾岱沼にある尾岱沼青少年旅行村キャンプ場は今まで2度利用しており気に入っている。 最近新しく拡張されたので、次回のために見学だ。
雨の中キャンプ場の駐車場に車を止め、近くのコンビニで買った朝食を食べながら、あたらしくできたテントサイトを眺める。 サイトは想像していたのより狭く、クローバーがあちこちはびこっていてあまり良い手入れとは思えない。 炊事場やトイレは新しくなっており、これは感じがいい。
晴天の日に見れば感じも違うだろうし、このキャンプ場から眺める野付湾や日の出は素晴らしい。また来よう。
11:10
尾岱沼から根室海峡に沿って国道244号を南下し44号に出て根室に向かう。

■ 春国岱ネイチャーセンター

風蓮湖の端にある春国岱(しゅんくにたい)に寄りネイチャー・センターを見学。 春国岱の小鳥や植物などいろいろな標本が展示してあり参考になる。 砂州の形が年々変化している様子(航空写真)も興味深い。
天気が良ければ砂州の散策をしたかったが、雨が止まないので根室市街へ向かう。
12:00

12℃

■ 根室

JR根室駅で、根室出身のテニス仲間に記念としてあげるため、入場券を買う。 あまりに寒いので駅の温度計を見たらなんと12.6℃。 東京は33℃で暑い暑いといっているのに。 根室港まで行ってみる。 根室港を見下ろしながらコーヒーが飲める店があると聞いてたので、寄ってみたかったが見つからなかった。

根室の郊外でカニを安く売っている店を聞いていたので探したが、これも見つけられなかった。 この店は鳥取の景山さんにEメールで紹介されなのだが国道からは普通の民家にしか見えないそうで(これは後から聞いた話)、見つけられなかったのも無理はない。

午後
4:30

14℃
キャンプ場に帰る。 雨の中の食事作りは億劫なので中止。 昨夜と同様、隣の郊楽苑で夕食付き温泉に入り暖まる。

今日は1日中雨で寒かった。 明日は雨も止みそうだ。

1日のまとめキャンプ場代:600円|走行距離:274kmキャンプ場:別海町ふれあいランドキャンプ場

12日目7月8日(火)別海→霧多布→弟子屈

5:00
曇り
14℃
起きたときは雨は止んでいたが濃い霧がキャンプ場を一面に覆っている。 気温は低く、厚着をして顔を洗う。
顔はお湯で洗う。 洗顔用の洗面器(実際は使い古したキャンプ用の深鍋)に水を入れコールマンのストーブで毎回沸かす。 炊事場で洗うのは冷たいし侘びしくていけない。
コーヒーを入れる。 昨日根室のデパートで挽いてもらった豆(コロンビア)だがおいしくない。 どうも豆が古かったようだ。またもやコーヒーで失敗。
紅茶を入れ、ビスケットとバナナで軽い朝食を取る。 やがて気温も少し上がり(16℃)空も明るくなってきたが、まだ太陽は顔を出さない。
8:30
曇り
16℃

■ 濡れたテントを撤収

テントは昨日の雨で濡れていたが、乾くまで待てないのでルーフ・キャリアーに積み、キャンプ場を出る。 今夜のキャンプ場は弟子屈の桜ヶ丘森林公園、最短距離を走れば1−2時間で着いてしまうので霧多布をまわる。
10:15
曇り時々晴

■ 霧多布岬と「きりたっぷ岬キャンプ場」

霧多布大橋をわたり、霧多布岬に入ったところに、弁当やさんを見つける。 でき立ての弁当を買って昼食にしようと寄ってみたが、早すぎてまだ出来ていないとのこと。 向かい側のコンビニで買うことになった。

霧多布岬の先端近くにある「きりたっぷ岬キャンプ場」まで行き、そこの駐車場で早めの昼食を取る。 このキャンプ場は5年前に1度利用したことがあり、”素晴らしいキャンプ場だ”という記憶があったが、今日は違った。 テントサイトを取り巻くようにバンガローがあり、これがキャンプ場全体をごちゃごちゃした感じにしている。 この5年間、良いキャンプ場をいくつも利用してきたので、自然と他のキャンプ場と比較してしまうのだろう。 ずらりと並んだバンガローさえ気にならなければ、無料で、展望も開けており、人気がありそうだ。

霧多布岬の先端まで行き少しぶらぶらする。 誰もいなく静かだ。 なぜかカラスがいっぱいいた。 他に誰もいないせいか私たち夫婦がもてもてで、追っても追っても付いてくる。

霧多布を後に、海岸線を厚岸まで走る。 途中ひと通り、涙岩、あやめヶ原、愛冠岬、などの観光ポイントに立ち寄った。 あやめヶ原以外は人には会わず、静かすぎてちょっと気持ちが悪い。

午後

■ 厚岸の親切で陽気なお兄さん

厚岸のサティで夕食の買い物をする。 私たちが住んでいる茅ヶ崎市にもサティがあるので、”こんなところにサティが!” という驚きと感激と懐かしさと好奇心とで立ち寄った。
夕食の買い物を済ませて帰ろうとしていたら、妻がお店の若いお兄さんと何か話している。 店の片隅で気仙沼の海草類を売っているお兄さんで、私たちが神奈川県から来たこと、2週間北海道をキャンプして回っていること、など商売そっちのけで話がはずみ、試供品をあれこれ食べさせてくれた。 そのあと、私たちが駐車場で買ったものを車に積んでいた、らわざわざ探し出し、商売用のたくさんの海草類を、”もうこれは開けたものだから”と気前良く呉れたのには本当に感激した。

厚岸から中チャンベツ経由で標茶にでて、釧路からくる国道391号に合流し、弟子屈までほぼ一直線に走る。

4:00
晴時々曇り

■ 桜ヶ丘森林公園

初夏の桜ヶ丘森林公園オートキャンプ場 弟子屈(摩周温泉)の入り口で左折し、JR摩周駅前で釧路川を渡れば、「桜ヶ丘森林公園キャンプ場」までは数分だ。 このキャンプ場は今回で2回目、私たちの好きなキャンプ場の1つになっている。
キャンパーは0! 好きなところに張れるので、去年のサイトのとなり(No.12)に張る。 キャンプ場全体が森に囲まれているのに、なぜか風が強い。 今日も良く吹いている。

夕食の準備をしていたら昨年このキャンプ場で知り合った奥さんと会う。 不思議な縁だ。 ロッキーという名の小さな犬を車で連れてきてここで散歩させているそうだ。 昨年の思い出や弟子屈の四季など話が弾んだ。

8:00
晴時々曇り
14℃
夕食を済ませ、温泉に行く。 温泉は、キャンプ場のすぐ隣に亀の湯があるが、ちょっと古い。 管理人のおばさんに新しい温泉を紹介してもらったが、行ってみたら休みだった。 結局、亀の湯で暖まり、疲れをとることになった。 古くてシャワーもないが、安い(200円)。

■ 私たちだけの寂しい夜

昨年は2−3組テントを張っていたが今年は私たちだけのキャンプとなった。 夜になると、ちょっと寂しく、少し恐い。
1日のまとめキャンプ場代:2,000円|走行距離:195kmキャンプ場:弟子屈・桜ヶ丘森林公園
 PART I続くPART III 
Tuesday, 11-Jul-2017 06:42:31 JST